第7話 東雲コンツェルン・ホールディングス御曹司東雲和寿Ⅶ

「どうしたの?急に、俺を見て?」

「近衛沢君って、小鹿さんのこと好きなの?」

「おぅ!好きだと思うよ?俺が葵桜あーちゃんの事が大好きみたいに。」



「もぅ!」

「あはは。明日どうすっかな~♪」

「ん?どうしたの?」



「取締役会が11時から一時間だしなぁ…その後、19時半まで社長室…ここでのんびりすんのもなぁ~。」

「締結書作りなさいよ~!!」

「作るよ!作っても暇なんだよ~!!」



「んじゃ、私の会社行く?」

「良いの?」



「私の旦那でしょ!?」

「それもそうだね。待ってて。今、作っておく。」



と、和寿は、言い、締結書を作り、私を見つめた。



「今から行く?私の会社。」



と、私は、言うと、私のお腹がぐぅ~っと鳴り、顔を真っ赤にして和寿と見ると和寿は、ニコッと笑った。



「いや、良いよ。腹減ってんだから帰ろうっか。はい。コレ。締結書。」



と、和寿は、言い、お腹をぐぅ~と鳴らしながら私に締結書を渡した。



「私の会社は、こじんまりとした雰囲気だはずだよ。」



「だはずだよっておい。そう言えば、チョコレート屋持ってなかったっけ?」



「LE!MANCHE!だったっけかな?」



「うん!」

「それがどうかした?」

「俺、葵桜あーちゃんからバレンタインチョコ貰った記憶ないんだけど…?」



「えっ!?私もあげた記憶無いよ?」

「無いんかい!?」

「うん。なんか今から作ろっか?チョコ菓子。」

「いやいいよ。お腹すいてんだし♡明日でも。」

「そう?つか、なんで急にキスしようとしたの?」



と、私は、キスしようとしてきた和寿を怪訝そうな目で見ながら言った。



「バレた?」

「バレバレ。には。」

「バレてたかぁー!」

「うん!!」

「あはは。」

「そういえば、和寿さぁ?学校で何で『』してるの?」

「学苑の品格の為に!食堂以外の所でお菓子の持ち込みがあるからそれを禁止する為にしているんだよ。」



「んへ?そうなの!?」

「あぁ。」

「うん。」



「ちなみに、和食って寿司屋だけ?」

「違うよー!定食屋もあるよー!」

「そうなんだぁ~…。」



「うん。」

「いつか行きたい。」

「じゃあさ?来週土曜日行く?予約しとくけど?」


「行こう!」

「OK!予約するね。和食亭夏風屋。」



と、私は、言い、電話で予約して、和寿を見つめてみた。



「どうかしたー?早く帰ろー♪」

「うん。」



と、私は、言い、扉の前で早く早くと子供の様にわめく和寿の所に向かった。



-数分後-



「和寿お坊ちゃま。葵桜様。お帰りなさい。」

「ただいま。潮香。」

「ただいまです。潮香さん。」

「今日は、葵桜と寝れるかな。」

「何を仰っておりますか?和寿お坊ちゃま。」

「えぇ!?寝れないの!?楽しみだったのにぃー!」

「楽しみって。潮香さん。」

「どうか致しましたか?葵桜様。」



「この前行った時に思ったんですけど?」

「はい?」

「家って大きいですよね。迷子になりません?」

「失礼ですが。なりません。」

「そうなんですが!?」

「何年住んでると思うの?」

「そりゃそうだね。トイレ行って戻ろうと思ったら迷子になったから。」

「あの時ね。」

「うん。」



と、私は、言った。

するともう家に着いていた。



「どうぞ。和寿お坊ちゃま。葵桜様。」

「ありがとうございます。」



と、私は、 潮香さんが開けてくれた扉に向け、言った。



車は、屋敷の前のウン千ウン万台も車を停められるだろう駐車場のど真ん中に停められ、そこから走って潮香さんが来た。



「どうぞ。」



と、潮香さんは、言いながら、玄関のドアを開けてくれた。



「わぁー。キレイ。」

「さぁっ。早く。」



と、和寿は、私の右手を握り、1階大広間の大階段前まで行った。



「和寿お坊ちゃま!靴、履き替えてくださいませ!!」

「わっ!」



と、和寿は、靴を上履き用靴に履き替え、私用の上履き用靴を持ってきてくれた。



「ありがとう。」



と、私は、言い、履き替え、履いてた靴を渡し、壁画を見ていると、東雲家のメイドの1人の桃奈もなさんが案内してくれた。

1階の大階段の横から食堂へ繋がる渡り通路がある。

大階段と玄関のドアの間に左右に分かれるように広がっていて大黒柱みたいな2つの付け根の所にエレベーターが備え付けられている。

左側のエレベーターを通り過ぎると、男湯で右側のエレベーターを通り過ぎると女湯の大浴場に繋がる通路がある。4階からスロープで繋がっていて、自由に行き来しやすい。



「私の部屋って………。」

「こちらでございます。」



と、桃奈さんは、3階にある私の部屋の扉を開けながら言った。



「広ーい。そしてベッドデカい!!」

「葵桜様。こちらに立て看板がございます。入浴なされる場合は、入浴中の看板。在室の場合は、在室の看板。食事に行かれる場合は、食事中の看板。外出の場合は、外出の看板をそれぞれ立て掛けてください。こちらがこの部屋の鍵でございます。」



と、桃奈さんは、言い、私の部屋の鍵をくれた。



「そう言えば、朝家の部屋は?」

「朝家さんの部屋は、私共と一緒で別館にあります。」

「別館!?」

「はい。食堂のもう1つの扉を開けると別館に繋がる通路に出ます。そこから別館です。」

「へぇ〜。クローゼット広!!」

「何千何万着持ってくるからでございます。」

「アハハ。あっ。そう言えば晩御飯って………。」

「晩御飯食べに行かれますか?まだお館様と奥様が帰ってきてませんが?」



と、桃奈さんは、左腕の腕時計を見ながら言った。



「いや、確認ですので、気にしないでください。」

葵桜あーちゃん。」



と、和寿は、私を後ろから抱きしめた。



「きゃっ!?和寿?急にどうしたの?」

「だぁーい好きだよぉ!」

「和寿お坊ちゃま!今………葵桜様、困惑してます。」

和寿貴方。離れてくれないかしら。ちょくちょく中指が胸を触れてるんで!」

「ゴメンなさい!!」



と、和寿は、私に怯えながら離れた。



「そう言えばおトイレって何ヶ所あるんでしたっけ?」

「葵桜様。おトイレは、各階に2ヶ所ありますよ。」

「ありがとうございます。」

「4階は、親父達の部屋だよ。葵桜あーちゃん。」

「そうなの?あっ。和寿ってさ?」

「ん?」

「ひとりっ子だったね。私と同じで。」

「ん?あぁ。そうだね。俺の部屋は、因みに同じ3階にあっから。」

「あっ。そうなんだぁ〜。」

「桃奈。」

「はい。どうか致しましたか?和寿お坊ちゃま。」

「親父達って同じ便だっけ?」

「はい。もうじき空港から帰ってくると思いますが………。」

「えっ!?和寿〜。お義母さん達一緒に住んでるんじゃないの!?」

「まぁ………。住んでるんだけど親父達は、ドバイに別荘あっからそこにいたりすんだよ。」

「では、私は、今から大広間へ戻ります。」



と、桃奈さんは、言い、大広間へ向かった。



「お風呂行こっかな。」

「お風呂は、歯磨き粉と歯ブラシ以外は置いてある奴使ってね。」

「あっ。うん。」



と、私は、着替えを持って大浴場へ向かおうとすると和寿もお風呂に入りに行くらしい。



「お風呂お風呂♪」

葵桜あーちゃん。」

「どうしたの!?」

「サウナ風呂もあっからー!」



と、和寿は、私の所へ来て走って大浴場の方へ走った。



「和寿お坊ちゃま!!廊下は走らないと何回言えばわかるのですか!!」

「後藤蔵さぁ………ん。ごめんなさい!!」



と、和寿は、後藤蔵さんに謝りながらも長々と続く説教を聞いていた。

和寿は、昔からこうだったのかな?



「葵桜様。お久しぶりでございます。」

「後藤蔵さん。お久しぶりです。鬼柳達は、大丈夫ですか?」



と、私は、言った。




「どうかなさいましたか?葵桜様。」

「なんでもないです!」



と、私は、言い、大浴場に向かった。



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X10~絶対俺様IQ395~ コヨヤミ @KOYOINOYAMIHAHUKASUGIRU

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