幸運無限の少女 - メグミとピーちゃんの異世界紀行 - 

作者 空知音

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★★★ Excellent!!!

本作はユニークな異世界転生ファンタジー作品です。

日本人が一度死亡して異世界へと行くファンタジー作品は、無数にあります。
そして、そのタイミングで超人的なチートをもらえるという作品も、無数にあります。
さらには、そのチートが幸運値という設定の作品も、数多くあります。
ですが本作は、そのうえで珍しさのある作品だと思いました。

他の異世界転移転生ファンタジーと違うのは、その幸運チートが決して自己中心的なものではないという点です。
チートならではの爽快感は十分にありつつも、俺TUEEEを読者に見せつけ続けることが主にはなっていません。主人公メグミが、行く先々でその能力をもって問題解決をおこない、その地の者たちが幸せを享受していくことが主となっていて、とても優しい空気が作品から溢れています。

パートナーとなるドラゴンのピーちゃんも可愛く、その他脇役さんたちも癒し系が揃っています。
読むと自然と笑顔になれる、そんな良作だと思います。
きっと、読者も主人公の幸運によって幸せにさせられる一人になるのではないでしょうか。

★★★ Excellent!!!

ちょっとびっくりするほど不幸だったひとりの女性。
彼女が不遇のピタゴラスイッチで、あわや列車に――というとき、剣と魔法、精霊と竜の世界に召喚されていたのです。

元の世界と違っているところ? それは、外見もだけれど、なぜだかとっても幸運に愛されるようになっていたこと。この引き寄せ力(?)が、彼女の旅をぐいぐいとひっぱっていきます。

幸運の設定で面白いなと思ったのは、偶然が連鎖して働くところ。「ふふっ」と笑えますし、この「偶然感」があることで、メグミちゃんの(幸運以外の)ふつうっぽさが強調されているのかもしれませんね。

忘れちゃいけない、相棒のピーちゃん。ぴーぴー寝息を立てる小ドラゴンなんて、かわいい以外のなにものでもありません。

優しい気分で読めますが、世界観がしっかりしているところも、安心して読める秘訣かも。おすすめします。