みょうな彫刻ブッダパーク

11/6  inヴィエンチャン 


 昨日は久しぶりに寝るのが遅かった。午前中に起きる。最近は早起きが多く、健康的で体の調子はさほど悪くない。だけど、喉の痛みが10日ぐらい治らない。


 一日の義務を終わらせてから、近くの食堂でメシを食べる。外をぼーっと眺めていると、んっ、めがねをかけた日本人が手を振っている。しょうさんだ!


 ということで一緒にメシを食べる。午後の予定がなかったので、しん君が言っていたブッダパークという場所に行こうと思い、しょうさんにバス乗り場の場所を聞く。先にお店を後にする。


 ジャンベと小沢君にもらった吸いかけのジョイントを持っていざ出発。しょうさんに言われたとおりに歩くがそれらしきバス乗り場が見当たらない。

10分ぐらい歩き、あまりの暑さに負けて近くにあったベンチで休憩する。今日の暑さはひどい! 真夏の名古屋にひってきする。体がなまっているのでそれ以上にも感じる。


 気をとりなおしてさらに歩くが、まったく見つからない。見知らぬ小さい池のまわりを歩いており、バス停を探す気がうせる。ジャンベをかるくたたきながら、ブッダはあきらめてメコン川沿いでジャンベをたたくことに決める。GHに向かうとバス停が見えてくる。こういうのってよくあるよな。必要なときに見つからず、必要がなくなると見つかるみたいな不思議な現象だ。どうしようか少し迷うが、せっかくなのでブッダに行くことにする。


 バスターミナルで働く人に行き方を聞いて出発する。バスというよりは大きいハイエースといった感じでかわいい車だ。


 人の良いタイ人に降りる場所を教えられ、なんとかたどり着く。スコータイの対岸が眺められる静かなところにある。チケットを買い、中に入ると大きな石像が緑の多い公園内に点々としている。写真でみるよりもずっと迫力がある。少しあまくみていた。


 天気が良く、芝生がキラキラと緑に輝く素晴らしい景色の先には、黄土色のメコン川がみえる。あまり広くない公園内は見る場所が限られている。ベンチに座って一服を入れていると、バスの中で一緒だったタイ人のおじさんがこちらへ向かって歩いてくる。ベンチに座って会話をする。うーん、安心して吸えない。たわいもない話をしてから、再び石像をみてまわる。


 それにしても今日は暑い! ちょいぎまり(少しだけ大麻が効いている)かわからない状態で、汗はだらだらと肌をおりていく。だけど、おだやかな風が体を通り過ぎる。とっても気持ちが良い。ひととおり見終わったので、食堂でヌードルを食べ、帰ることにする。


 帰りのバスで眠くなりうとうとする。そういえば海外のバスでうとうとするのは初めてだ。本当は体は疲れていなかったのかもしれない。

 

 夕方にヴィエンチャンに着く。「せっかくだからメコン川にでも行ってジャンベをたたこう」と考え、道を歩いていると、んっ、めがねをかけた日本人が前からやってくる。あっ、しょうさん! 


 またまたしょうさんに出くわす。メコン川にでも行かないかと誘われる。グッドタイミングだ。


 メコン川にたどり着く。岸はレストランで埋め尽くされている。想像していた静かな河岸とは違い、これではジャンベはたたけない。近くのテーブルにつき、ビールを注文して乾杯する。ビールを飲みながらメコンに沈む夕日をながめる。


 盛り上がりにかけ、とぎれとぎれの微妙な会話がつづくが嫌な感じはしない。ものごとをはっきりと言う頭の良いしょうさんは歩き方がぴしっとしていて、とてもりりしくうつる。


 すっかりあたりは暗くなり、屋台で焼き鳥を買って場所を移動する。自分の泊まっている宿のフロントで肉を食べていると、日本人が近くのテーブルに座る。オーストラリアからのワーホリ(ワーキングホリデー)かえりの人で、西武の中島に似ている。しょうさんとその人が話をしていて、少し酔っ払い気味で頭痛の自分はあまり会話に参加できない。バンコク風俗話で盛りあがっているが、自分は心から楽しめない。


 いっぱい食べたが、さらに腹が減り、近くのレストランに行く。三人で飲みながら会話する。宗教や政治などのおもい話をしていると、10センチぐらいのムカデが規則的な動きでちかくを通りかかる。まわりにいる人は危ないと騒いでいるが、何のことやら。


 生まれて初めてムカデが刺すことを知る。しかも、相当腫れて痛いらしい。しょうさんが「あのサイズだと病院送りだ!」と真顔でしゃべっていたのが印象的だ。


 すっかり酔っ払い、遅い時間になったのでネットカフェに寄ってから宿へ戻る。


 今日学んだこと、ムカデは危ない。

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