まこと君、盗難にあう

10/16  inパンガン 


 眠ったのが遅かった割に朝早く目が覚める。洗濯してシャワーを浴び、ネットカフェでメールをチェックする。ひらいからメールが届いていて、アター君と一緒に19日にインドに到着するらしい。12月9日にタイから帰国するらしいので途中で会えるかもしれない。楽しみだ!


 ゲストハウスに戻り、のんびりと自分の時間を過ごしてから、ミッキーさんとみかんさんを起こす。先に宿のレストランに行き、みんなの身支度を待つ。みかんさんがやってくると突然、「まこと君が盗難にあったらしいよ!」ミッキーさんも来て、3人で話しているとタイミングよくまこと君が登場する。部屋で盗難にあったらしく、部屋のドアに鍵をかけ、バッグには南京錠をがっちりつけていたのに、お金とパスポートをぬかれたようだ。「じゃあ、何をしてもとられるのでは?」と、思いながら自分の荷物に対する警戒心のうすさに、いまさら恐れを感じる。まこと君の泊まっているゲストハウスは客引きに案内されたらしく、繁華街から離れているらしい。四人でどうするか話していると、突然のスコールが降りはじめる。実にタイミングが良い。


 レストランでごろごろしながら雨があがるのを待つ。一時間ほど経った頃に雨はやみ、まこと君の泊まる場所がないので、みんなで宿泊できるゲストハウスを探しに行く。すぐに宿は見つかり、盗難があった宿から荷物をうつすので、原付に乗り一緒にとりに行く。


 藪の中にある宿は盗難があるのもうなずけるような環境だ。チェックアウトの時、まこと君が宿のオーナーに文句を言い、口論したあげく、宿のオーナーを近くの交番に連れて行くというのでついていく。案の定、おまわりさんはやる気がなくまるであてにならない。英語でしゃべっているので何を言っているかわからないけど、状況が良くなるように見えない。結局、オーナーからは何もでてこないのでそのままチェックアウトをする。


 次に、紛失したパスポートについて日本大使館に電話するため、まこと君の泊まるゲストハウスに向かっていると、歩いているみかんさんとミッキーさんに会う。気をつかうまこと君は一人で行動するというので、朝から水着が欲しかった自分は二人と合流して水着を買いに行くことにする。


 お手ごろ価格で水着を手に入れ、これで思う存分海をたんのうできると考えると、無性に海に入りたくなる。三人で雑貨などをみてから宿へ戻る。特にやることもないので、レストランでぼーっとして横になっていると眠くなる。部屋に戻って寝ることにする。


 盗難が身近に起こるとは思いもしなかった。ガイドブックに書いてあることを実際に目の当たりにすると、非常に怖い気がした。自分の盗難に対しての甘さを後悔する前に工夫をしよう!

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