はじめて楽しい一日

10/12  inバンコク  

 

 昼までぐっすりと寝た。チェックアウトぎりぎりまでダラダラしてから、“CH2”というゲストハウスに引っ越しする。宿の入り口には日本人男性二人組みが椅子に座っており、「こんにちわ」と声をかけられる。日本人のいるゲストハウスははじめてだ、なぜか仲良くなれそうな気がする。チェックインを済ませ、部屋の鍵をかけようと苦戦していると、日本人男性が通りかかり鍵の閉め方を教えてもらう。少し会話をして夕食を食べに行く約束をする。やったー! 初の知り合いができそうだ。


 外でカオパーを食べ、部屋でひたすら寝る。夕食の時間まで部屋でごろごろする。途中、スコールが降りはじめる。いかれた雨の強さだ。


 待ち合わせの時間になっても日本人男性は来ない、一時間経っても来ない。楽しみに待っていたのに。沈んだ気持ちで1Fにあるネットカフェで暇つぶしする。入口近くにあるテーブルでは日本人男性4人が楽しそうに会話をしている。実に楽しそうに見えてしまう。仕方がなく一人でメシを食べに行こうとすると、日本人三人が食事に行く会話をしている。チャンス! 男達に話しかけ、ずうずうしく連れていってもらう。


 それから楽しい一日が始まる。“レックサンラーメン”という日本食屋で、レバニラ炒めを食べてからゲストハウスに戻り、チャンビールを飲みながら会話をする。タイに関しての様々な情報を教えてもらい、とてもためになる。何よりも会話できるのが楽しい!


 ひゅーたろうという福岡出身の、背は低いけど長髪で男前の日本人にラオスが良いところだとおすすめされるので、旅行会社の場所を案内してもらう。ふくちゃんという名のメガネをかけた少し変わった日本人がいる場所にも連れて行ってもらい、その近辺にいる若いタイ人達となぜか一緒に飲むことになる。はっとするとすごいことだ。昨日、一昨日はつまらなかったのに今は相当楽しい。


 ディスコに行く事になり、知り合ったばかりのしゅんさんというソフトバンクの和田に似た日本人と、夕食の約束をしてドタキャンしたじゅん君、そして若いタイ人達とカオサン通りのディスコに行く。


 楽しい勢いに任せて飲みまくり、踊り狂っていると、見知らぬタイ人女性と仲良くなる。酔いは相当まわり何がなんだかわからなくなる。


 閉店後、知り合ったばかりのタイ人達に誘われるがままついていく。タクシーに乗せられ外人女性とその友達のゲイのタイ人、そして欧米人と一緒にどこかのアパートへ向かう。酔っ払いながらタイ語を教えてもらいハイテンションで盛り上がりそのまま寝てしまう。


 今までの生活では考えられない現実離れした夜だ。

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