第4話

1歳の誕生日らしい。なんか食事が豪華だな。


数週間前から離乳食のようなスープが始まったんだけどね…。

味がないのよ。

まぁ、練習だし、栄養バランス考えればと、あーんをされれば食べましたよ。


それが、ナント、スープは具入り!デザートに果物!飲み物付き‼︎

思わず「マンマ!」と叫んでしまった。

今までいくら練習しても「あにゃー」「にゃむにゃむ」なんて状態だったのに、

食欲に釣られてこれですか……。

我が事ながらなんだかなぁ。


何か言葉を発しようと、イミフな喃語を繰り返す自分の意図を察して、練習手伝ってくれてた乳母が、隣でがっくししている。

ゴメンよー。セオリーの「ママ」でも自分の名前の「ミュージェ」でも無く、

「マンマ」で…。

でもまぁ、これもセオリーといえばそうなのかも。

早い段階で自分の性分が分かって良かったという事にしておこう。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

転生したらしい @hirohiro-k

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ