『ゆうしゃのつるぎ』
あきはる
『勇者の剣』
そこを行くお
そんなに急いでどこへ行きなさる?
なに、弟が
それは大変だ
洞窟には、おそろしい魔物が
お嬢さんのような
女の子がひとりで行くのはあぶない
ふむ? あたしがいくら言っても
誰にも信じてはもらえない?
しかし、なにも持たずに行くのは
なに? 村の武器屋をあたったが
女の子には武器は売れないと
ふうむ、それは困ったね
しかし、悪いことばかりじゃあない
見ての通り、わたしは旅の商人をしていてね
日常雑貨から、珍品まで取りそろえてある
そこで、お嬢さん
「
どう見ても、「どうのつるぎ」だって?
そりゃそうだ、材質は銅だもの
しかし、これは
勇者がつかっていた
新しい武器に買い換えるときに
武器屋に
それが流れ流れて今ここにある
そう、これこそがまさしく「勇者の剣」
なにか、間違っているかね?
不満そうだが
こんなお
弟を助けるのを手伝ってくれだって?
ううむ、手伝ってもいいが
わたしを雇うには1000Gは払ってもらわねば
わたしだって命は惜しい
その惜しい命を
それなりの対価はほしい
払えるかね?
払えないだろう?
お嬢さんは誰の手も借りず
自分で弟を助けないといけない
その覚悟はあるかね?
しかし、わたしだって
さ、この「勇者の剣」は
おおまけにまけて30Gになる
困ってるお嬢さんのために安くしたよ
お嬢さんの手持ちでも買えるだろう
買ったままでは意味がないから
ちゃんと装備…
ああ、行ってしまった
せっかちな子だね、先が思いやられる
@@@
賢者様、賢者様
置いて行かないでください
これこれ、人里近くではそう呼ぶな
旅の商人のふりをしてる意味がなくなる
あの娘、ひとりで行かせてよかったので?
見ていたのか?
これから勇者になろうという運命の子なのだから
この程度の試練はひとりでこなしてもらわねば困るよ
『ゆうしゃのつるぎ』 あきはる @03114
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