殺し屋と売春婦のすれ違いコント劇場
RYO
◆
殺し屋娘「はぁ……今日も仕事で疲れたな。そこのベンチで休んでから帰るとするか」
売春婦娘「うぅ、頑張りすぎて腰が痛い……ちょっとベンチで休憩してから帰ろ……」
殺/売「「あ」」
殺/売「「どうぞどうぞ、あ、どうもどうも」」(お互いに譲り合いながら座る)
殺(綺麗だが細身で引き締まった体……同業者か?)
売(一見目立たないようにしてるけどすごい逸材……同業者かな?)
殺「仕事終わりですか?」
売「はい! ……あの、同業者ですよね? すっごいいい身体してますし」
殺「……あぁ、そうだ。当然だが、言いふらさないでくれよ?」
売「そうですね。最近は取り締まりも厳しいですし」
殺し屋娘(相手を自分と同じ殺し屋だと勘違いしてる)
売春婦娘(相手を自分と同じ売春婦だと勘違いしてる)
売「……私たちの仕事って、生命の神秘に関わりますよね」
殺「たしかにそうだな。人の魂がこの手に乗っていると思うと不思議な感覚になる」(血みどろの手を思い出しながら)
売「そうですよね。こんな小さなものに生命が関わってくるんですから」(使用済みコンドームを思い出しながら)
殺「そうだな。震えてこないのが不思議なくらいだ」
売「今日だけでもう十億以上は殺しましたからね」(精子的な意味で)
殺「十億人殺した!?」
殺「……す、すごいんだな。たった一日でそんなに殺すなんて。しかも傷一つついてない」
売「ちょっと腰は痛いですけどね」
殺「しかしそんなに仕事をこなすとなると、場合によってはかなり値の張る道具が必要なんじゃないか?」
売「そうですね。それなりに激しいものが必要になることも……」
殺「核弾頭とか」
売「そんなもの危なすぎて挿れられませんよ!? というかおっきすぎます!」
殺「私は細身で尖ったタイプが好きだ」(ナイフを思い浮かべながら)
売「あぁなるほど」(細身のバイブを思い浮かべながら)
殺「それをぐっと突き刺す」
売「お尻に」
殺「なんで!?」
売「え、じゃ、じゃあ尿道ですか?」
殺「なんでぇ!?」
殺「まぁ道具はあっても、相手に近づくのが大変なんだがな」
売「え? 簡単に近づけますよね?」
殺「ほう? どうやって?」
売「まず服を脱ぎます」
殺「全裸!? い、いやまぁ女の武器を活かすのは手だが、それだと道具が」
売「相手の部屋にある物も使いますよ?」
殺「り、臨機応変なんだな。しかし、手ごろな道具がない場合は?」
売「もちろん手でやりますね」
殺「素手!?」
売「あ、あと口も」
殺「口!?」
売「あなたはどうするんです? コスチュームとか」
殺「コスチューム? そうだな、相手に近づくために……奥さんや娘さんに変装したりもするな」
売「結構マニアックなプレイ!?」
殺「男装することもある」
売「ボーイッシュ!?」
殺「そういった余裕がない時は、ドアを蹴破って相手のベッドに飛び込む」
売「よく怒られませんね!?」
売「結構大変なんですね……」
殺「あぁ。時には(狙撃のために)何時間も動かずじっとしていることもある」
売「マグロ……!? いやほんとよく怒られませんね!? 声も出さないんですか?」
殺「もちろん。声も出さないし場合によっては糞尿もオムツに垂れ流しだ」
売「スカトロ……!?」
殺「そういう君はどんな仕事を?」
売「私はオーソドックスですね。お風呂場が多いです」
殺「なるほど、相手もリラックスしているからな」
売「はい。そこで石鹸を使います」
殺「石鹸!? ど、どうやって!?」
売「そりゃもちろん、自分の身体で泡立てまくって相手に飛びつくんです。あとは身体全体を使います」
殺「どういうこと!?」
殺「新人と二人で組まされた仕事もあったな」
売「あぁそういうのよくありますね。たいてい男が大人数で」
殺「そのときは相手が二十人くらいいたな」
売「多すぎません!?」
殺「しかも結局全員私がやった」
売「バイタリティすごいですね!?」
売「人目のつかない路地裏でヤってくれ、なんてのもありました……」
殺「そうだな。私もそういう依頼が多い。時には街中の人ごみでやったこともある」
売「レベル高いですね!? というかよく捕まりませんでしたね!?」
殺「あぁ。誰にも見られないよう、二秒足らずで終わらせたからな」
売「早漏!!」
売「でもこういう商売だと、感染症が怖いですよね」
殺「あぁ。飛び散った体液からの感染だな」
売「最近はいい薬とかもありますけど」
殺「だから私は(血を)出させないように終わらせることが多い」
売「(射精させないなんて)生殺し……!」
殺「おっと、もうこんな時間か」
売「そうですね。そろそろ帰ろうかと思います。では、またどこかで」
殺「そうだな、もし仕事場で出会ったら……どちらかが死ぬときかもな」
売「プレイがハード!?」
殺し屋と売春婦のすれ違いコント劇場 RYO @ryorekuiemu
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