第27話:コマーシャルと協賛金(201310-12)

翌週にKG建設の三保さんと山下洋一さんから、電話が入った。三保さんが、KG建設に掛け合って、企業コマーシャルに、この学生寮を使ってくれることが、決定したと連絡してくれた。TVとネットコマーシャルで合計2千万円/年。この朗報を聞いて、七郎は、小躍りして喜んだ。


 三保さんと、施設代表の木下七郎など、関係者全員の協力して善意の輪というイメージでコマーシャルを流したいそうであり、朝の調理風景や、シングルマザーの働いてる姿、その子供の面倒見てる、おばあさん、勉強している学生の姿、食事風景、学校へ出かける風景など、多くのカットを取りますので、協力をしてくれるように言われたようだ。もちろん、大歓迎だと七郎が言った。


 3日後、学生寮で朝10時に、コマーシャル会社の人間と三保さんが来て、撮影の打ち合わせをする事になった。山下洋一さんからは、我が社、M商事の上層部にコマーシャルの協力をお願いしたが、会社のイメージアップになりそうなので好反応だったとの報告。詳細は決まり次第連絡すると言ってくれた。


 その他、自分の知り合いの食品メーカーにもコマーシャル依頼していて、好反応な会社が数社あると言った。また、コストコとイオンをメインに食品を購入しているというので、コストコとイオンの本社とも掛け合っている様だ。


 また、学生寮の車の関係で、大手自動車メーカー3社と、リース会社に、学生が使う自転車の大手メーカーと小売店にも話をいれておいたと言った。


 七郎は、彼らの迅速な行動に、感謝と共に、大きな感動をもらった。山下洋一さんから、ブリヂストンからシティサイクルを72台無料のモニターとして、アンケート提出していただくが、メンテナンスもしていくと言う条件で無料で貸していただけることになった。


 その他、日本最大のパンメーカーからも、取りに行くという条件付きで、食パンを無料でもらえると言うことになった。イオンからは、持っているイオンカードのワオンポイントを常時、特別に3倍につける条件提供してもらった。そして、三菱商事からは、学生寮の日常の生活をコマーシャルにして、TVとネットコマーシャルで合計2千万円/年の契約をしてもらった。


 学生寮のオープンから1ヶ月後、地元の埼玉テレビが取材に来た。その翌月、NHKから、取材の要請を受けて、学生寮の学生に取材しないとい言う理由で了解した。


 調理室に働きに来ているシングルマザーの話を取材したり、料理長の鈴木良三さん、地元の協力者の木元さんが協力者になった理由、開設者の七郎が開設した理由。山下洋一さん、三保さんが協力した理由などを取材していった。


 翌週のNHK特集で、この施設の事が放送され七郎が自費を投じて開設した、貧困学生、シングルマザーのための施設で、それをバックアップした地元の方々、木元さん、鈴木良三さん、友人の山下洋一さん、建設に携わった三保さんのスポンサー探しなどを衝撃的な内容にして全国に流したので、放送後、見学したいとか寄付したいとか多くの電話がかかってきた。

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