第24話:寮の落成式(201310-12)

料理担当チーフの鈴木良三さんが、七郎に、今日の昼飯はどうしますかと聞かれたので、簡単なものでいいよと言うと、具だくさんおむすびと、寿司めしをいれたいなり寿司でもつくりますかと言われたので、それで十分だと答えた。一応、みそしるもつくっておきますと言い、発泡スチロール食器も用意しますと言ってくれた。長テーブルと折りたたみ椅子と白いシーツは、1階の倉庫に入っていますから、宜しくと言っておいた。


 すると、すぐ、彼の車で彼女と思われる、美人さんと買い出しに出かけた。少しして帰ってきて2人で料理の用意を始めた。木元さんや建設会社の職員と三保さんと山下洋一さんが11時に手伝いに来てくれた。そこで、倉庫に入っている、長テーブルと折りたたみ椅子で、学校の教室のように2列、並べて、78人が座れる様にして、一番前のテープルにマイクを置き、反対向きに椅子を置き、対面で話ができるようにした。その他、壁の前に長いすを8つ、48人分用意した


 11月10日の11時の開場の時間には、入居学生の名前と部屋番号を、入り口近くの壁に貼りだした。それを見て、続々と2階の男子寮と3階の女子寮にわかれて、入っていった。


その後、七郎と三保さんと山下洋一さんが、具入だくさんおにぎりと、ちらし寿司いりのおいなりさんを大きな皿に分けて長テーブルの方へ運んできた。すぐあとに、味噌汁の入った大きな鍋2つを持ってきた。


 ウーロン茶や紅茶、お茶などをおいて、ご自由に食べて下さいと、大きな声で知らせ回った。開場してから30分位して、一通り、手が空いた人から、順番にテーブルにつき、食事を取った。


 そのあとで、簡単な自己紹介をしてもらう事にした。学生は、ほとんどが、東北、北海道、九州、四国、山陰、沖縄など、地方出身者が多い。自己紹介が終わったあと、七郎が、学生寮のみなさんに学生生活に慣れた後から地元の中学、高校生の家庭教師を斡旋したいと思っていますので、得られたお金で自転車や本などの購入したり、見聞を広めるための国内、海外旅行に使ってもらいたいと考えていると話した。すると学生からは、是非宜しくお願いしますとの声が上がった。その他、食事も安く提供しますので、利用して下さいと伝えた。


 今日も、おにぎりと、おいなりさんと味噌汁のサービスがありますので食べていって下さいと言った。次に料理担当の鈴木良三さんが頑張って手軽で、うまい料理を提供しますので宜しくと言った。学生達からは、拍手があがった。その後、木元さんが、地元で農家をしている木元です、何か困ったことや、悩み事があれば、すぐ近くに住んでいるから、相談にのるよと挨拶した。


 学生達からも、宜しくお願いしますとの挨拶があった。最後に、学生寮の中の備品で問題あったりしたら、いつも来ている、料理人の鈴木良三さんか、私、木下七郎に電話して下さいと言った。週に1回くらいは、顔を出すつもりですので宜しくと言って、話し合いは終了した。その後、みんなで食事を残さず、全部平らげ、開所式が終了した。

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