第4話1魔術師(メイガス)「魔術師と話したこと」の巻
1魔術師(メイガス)
「魔術師と話したこと」の巻
言葉少なめに彼女は話し始めた。
とても女性らしい雰囲気で、エスニックな服。出来るだけ女性らしさを隠している、そんな抑圧された雰囲気もあった。
素敵過ぎる彩りのインドっぽいカーテンの中に入った私は、少し手に冷や汗が出るくらい緊張していることに気がついた。
以外にも彼女はかしこまった顔で「今日は何を知りたいですか」と開口一番に話してきた。
“えっ?”と自分は思った。“ちょっと待って、何でも見ただけで分かるんじゃないの?”
言葉に含みを持たせて私は言った「そういわれましても、良く分からないです」
これまで、今日この日に関して、恐ろしいくらい想像力を羽ばたかせていた自分だったので
彼女はお客を見るだけで全てを見通すものだと勝手に思い込んでいたのだった。
そんなこんなで沈黙が少し。しかし、仕事の時間も迫ってくるので私は何とか聞きたかったことを思い返してみた。
「情報に偽りが無ければ、この人はすごく色々分かるに違いない。しかし私が何を知りたいのか分からないのだろうか」
待たされたせいもあったのかもしれないが、私は少しイライラして、怒りみたいなものが動いているのを感じた。
自分は何が聞きたかったかスッカリ忘れていたのだが、
そういえば前世に興味があったことを思い出し、それを聞いてみることにした。
「白い馬が見えます。馬が二頭走っていて、女性が乗っています。
隣に走っている馬には男性が乗っています。
どうやらここはイギリスのようです。
15世紀頃でしょうか」
色々質問したくなったが、もう少し聞いてみることにした。
「あなたはどうやらイギリス人に生まれてくることが多かったようです。
しかも貴族の血筋が殆どのようですね。
女性がおおいかな」
ソウルメイトとの出逢い方 慧里子 @sakurasaku39
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