東北道を走る車にて

詩『東北道を走る車にて』




心乾く秋の夜


灰色の高速道路の上を走る車


雨があがった昼下がりの後


窓にへばりつく水滴のようにポツポツと走っている。


ここは東北道、ひたすら北上していく寂しい道の上


ボンヤリと走らせる車の中


まるで落下する霙の如く、ただただまっすぐに進んでいく。


曇る窓、照らすライト。 ため息が白く窓を薄っすら染める。


怯えるかのように震える身体。


叫ぶかのように強める暖房。


やがて温まる四肢と反比例するように乾燥する空気


それでも窓は開けないし、暖房は切らない。


目的地はいまだ遠い。








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