我から生まれるものは全て我が子なり

我から生まれるものは全て我が子なり


他人はいかがなものかと眉をひそめようと


駄作と言おうとも皆、皆全てが我愛しき子供達なり


ああ子よ。


我がやや子よ。


怯えることなかれ。怖れることなかれ。


お前達のその感情は親たる我が全てこの腹の中に溜め込んだもの。


我の育みし苦痛なり。


けれど忘れるな。


それが無ければまたお前達も産まれることはない。


ただボンヤリとした薄布のようなベールに包まれて、飲み込まれ、やがては霧散していくだけの存在であったことを。


子よ。


我が子よ。


無為に生きることを拒むが故に生まれる我が子たちよ。


怖れることなく我が腹から出でよ。


我の心はガランとした洞穴にも似たり


お前達の原型、感情の精子と虚無の卵子が結合し、産声をあげた、その声が響くことよってほんの僅かでも満たされる。


見よ!お前達のすぐ後ろで新たなる兄弟達が細胞分裂を待つように並んでいることを


我は産む。


まだ産む。


産み続ける。


だから兄、姉達よ、いまだ外に出られずくすぶっている弟妹達の為にも恐れず産まれ出でよ。


やがて感情の精子も枯れ果て、虚無の辛さに耐えかね自己崩壊していく卵子。


それらが親たる我と腐り果てるまで。







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