エピローグ
結が海外で手術を受けなければいけないことを彼女自身から聞いた。僕はできるだけ出発まで二週間だけでも結の傍にいることにした。二人でゲームをしたり、たまには二人して静かに本を読んだりして楽しんだ。またある時は結の母親と混ざって三人で話をして盛り上
ったこともあった。
しかし時間はどんどん過ぎていきとうとう出発の日を迎えた。医者によると海外の担当してくれるドクターは失敗しないらしいので必ず元気になって帰って来るとのお墨付きをもらった。
空港に僕は結と結の母親の見送りに来ていた。
「じゃあ、結。頑張って来い」
そう結にエールを送ると彼女は
「うん!」
と、とびっきりの笑顔を返してくれた。そして僕は続けて伝えた。
「じゃあ、また。待ってる、また君とあの夕日の下で会えるのを」
「うん、またね」
言い終えると結と結の母親は歩き出した。今度見送る背中は希望に満ち溢れていて、生き生きとしていた。
‐END‐
また君とあの夕日の下で 凪 奏 @Keni
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