幕間:アインの学園生活三年目[前]

「なぁアイン」


「ん?」


「暗いなぁーここ。なんか出て来そうじゃん」



 待ちに待った魔物現地実習の日がやってきている。2年次の最中から声をかけられたバッツは、同じチームとして活動することを快諾。当初は固い態度だったものの、今ではアインとも友人らしく会話をできるようになっていた。バッツだけが、学内などでの限定だったがアインを呼び捨てにする友人となった。



「バッツ。出て来そうじゃなくて、出てくるんだ。今までも数匹狩ってきただろう」


「そうだよバッツ。もう危ないとこいるんだからね?」



 レオナードとロランの二人が、バッツの言葉にツッコミを入れる。もうすでに暗い森の中におり、魔物が出現してきてもおかしくないのだ。



「無抵抗でいるとかじゃない限り、大きな怪我をすることは無いだろう。それでも集中を忘れるんじゃないぞ」



 そして最後に注意喚起をもたらしたのはディル。すでに卒業しているディルだったが、特別にアインの護衛ということで、参加を許可された。クリスでなく、ディルで大丈夫だろうと判断された結果だ。



「ディル先輩。でも俺たちって4人チームなんですよね……?」


「あぁそうだ、私はあくまでも護衛としてついてきてる。よほど危険な事にならない限りは、手を出さないつもりだよ」



 アイン達のチームは、一人逃げ出しているのだ。当日になって、二組(セカンド)の男の子が不参加を表明、集合場所のホワイトローズ駅に来ることがなかった。処罰としては組の格下げ、たまに怖がって不参加を申し出る生徒がいるそうだ。



「問題ないだろロラン。このメンバーなら別に怖いことねえよ、ここらへんの領域ならな」



 こういう時は、バッツの態度がとても頼もしく感じられた。だがバッツの言う通り、この近辺の魔物たちならば、アイン達が後手に出ることは決してないだろう。



「そろそろ燃やせるものを少しずつ用意しておこう。暗くなってからだと大変だろうしな」


「レオナードの言う通りだ。食い物は道中で狩ったウサギでいいだろうし、あとは飲み水を探したいところだけど」


「あぁ別によほど汚い水とかじゃなければ構わないよ。俺の作った魔道具で綺麗にすればいいだけだし」


「ロラン君。魔道具の持ち込みは禁止では……」



 そうだ。アインも思ったが、先にディルがそれを指摘する。



「大丈夫ですよディル先輩、ここまで狩ってきた魔物の魔石で作るだけですから、小さな浄水機能ぐらいなら造作もないことですし」


「そ、そうかそれならいいんだが」



 年々その技術力を上げ続けているロラン。今では現地で簡単な魔道具を作るほどに、優秀な人材となっている。



「結界は私が用意しましょう殿下。私がこの場で使える、唯一のスキルですので」



 レオナードは文系の人物だったが、結界というなかなか希少なスキルを持っている。

 彼が使えるのは決して高位の結界ではないが、それでもここら近辺にいる魔物程度ならば避けられるほどの便利さはあった。



 アインとバッツの二人がメインの前衛を務める。一芸に秀でた者達が集まったのがアインチームだ。



 暗くなってきたことから、今日の野営地を設営することにした彼ら。

 魔物現地実習は、丸三日の日程で行われる。二泊三日の間で、森や山間を抜けて目的地を目指す。

 仮に運よく魔物が出現しなかったとしても、多くの体力や精神力を使う険しい道のりだ。



 2人ずつのペアに別れ、必要と思われるものを探しに行く。この森はそういったものに不自由することなく、すぐにそれを集めることができた。



 火をおこし、食事の支度を始める一同。



「なぁ見てくれよこれ。いいもん見つけたんだ」


「なにそれ。紫色してて気持ち悪いんだけど」



 バッツはロランとペアで収集に向かっていた。帰ってきたバッツは、なにやら発見したようだった。それをアインとレオナードの二人に見せつける。



「見た目はよくありませんが、果物ですよ殿下。味はなかなか馬鹿にはできません、だがバッツ。それは同じような見た目で、毒がある物もあったはずだが……お前、わかるのか?」


「知らん。レオナードが分かるかと思って持ってきた」


「わ、私もさすがに見分け方は知らないが」


「ディル。知ってる?」


「えぇ存じ上げております。ですがそういった助言はできませんので……」



 ディルは知っていたが、やはり手助けを望むのは難しかった。……だがここでアインは一つ思い出す。



「バッツ。ちょっと貸してくれよ」


「あ、あぁ。別にいいけど毒あるかもしれねえから、気をつけろよ」


「わかってるって。……ふーん、意外と柔らかいんだな」



 バレないように吸収と毒素分解を作用させる。だが特に変わりはなかったようなので。食べても問題ないだろうと踏んだ。



「これ大丈夫だよ、毒は無いから」


「アイン様見分け方知ってたの?」


「たまたまだけどね。バッツがいい仕事したわけだし、ありがたく頂こう」



 運よく今夜のメニューに一品追加されることとなる。森の中での食事に贅沢は言えない。おそらく食事にありつけていないチームもあるだろう。そう考えると恵まれている。



 丸太を椅子代わりにして、それに腰かけようやく一息つき始める。

 暗くなり始めてから、辺りの様子がわからなくなるまであっという間だ。それを思えば、野営の支度をするのがもう少し早くても良かったかもしれない、そう思ったアインは明日への課題にすることにした。



「こうしてるうちは、ちょっとした旅行気分だな」


「たしかに。嫌いじゃないよこんなのも」



 涼しい風が森の中を通り抜け、木々が揺らめく音が響き渡る。たき火の炎は風に揺らされ、独特の雰囲気を醸し出す。横であぶられているウサギ肉の香りが、彼らの食欲をそそる。

 丸太に腰かけ、たき火を囲んでいるとなんとなく気持ちが落ち着いてくるように思えた。朝早くの集合から、列車に乗って王都から離れた場所へと向かってきた。その後は歩きっぱなしで、体力の多くを使ってしまった。



「レオナード。お前婚約相手決まったってほんとか?」


「な、なんだよ唐突に……変な事をいうなバッツ」


「なにそれ俺聞いてないよ!?どういうことさレオナード!」


「おいロランまでっ!」



 大貴族の跡取りのレオナード、だからこそ婚約が決まるのもこの年齢では決して遅くない。

 どこから仕入れたのかはわからないが、バッツの発言に注目が集まる。



「レオナード。俺も聞いてない……」


「で、殿下っ!そんなに悲しそうなお顔をなさらないでください!」


「あーあ。レオナードがアインを泣かせた」


「友達だと思ってたのに、ひどいねレオナード」


「……っ!あーもう!わかった!わかったよ!……殿下、お教え致します殿下!どうか聞いてください!」


「うん。なになに?どんな人?」



 ケロッとした顔をして、レオナードの方に顔を向けたアイン。



「し……してやられたっ」



 会話が賑やかになってきたところで、ロランが焼けた肉をとりわけはじめる。



「じゃあ食べながらレオナードの話でも聞こうか。さぁどうぞ」


「気が利くじゃないか、ありがとなロラン!」


「ああ……いただくよ」


「おいレオナード元気出せ。まだこれからだぞ」


「っと、ディル先輩。ディル先輩もどうぞ」



 そうしてロランは、ディルにも食事を手渡す。



「ん?あぁいや私は携帯食料を頂くから大丈夫だよ」


「ディル。余らすのも勿体ないからな、干し肉にするような余裕もないから、食べてくれ」



 アインに言われたことで、では頂戴いたしますと口にしたディルが、ロランからそれを受け取った。



「でしたら私からも一つお渡ししましょう」



 そうして懐から、袋詰めされた茶葉を取り出した。



「そ、それはさすがに不正になるのではないかと……」


「レオナード君が言う通りなんだが、こんなの毎年の恒例さ。ほかのチームは自分たちで持ち込んでたよ。君たちだけだ、これぐらいの小さなことは許してくれるからね。王立キングスランド学園はイベントごとが少ないから、こんなときぐらい多少楽しむ要素を持ち込んでも許してくれるんだよ。暗黙の了解でね」



 そう口にして、彼らが持ち込んだ食器に茶を淹れる用意を始めたディル。



「それって馬鹿正直に守ってたのって俺たちだけってことなのか……?」


「バッツ。別に恥じることじゃないから……ね?」


「ロランが言う通りだ。だが……まぁ、こんな時ぐらい。ちょっと楽しんでも罰は当たらないだろうさ。お言葉に甘えて、頂くことにしようバッツ」



 想定外だった茶を貰ったことで、食事は更に充実する。ちょっとした悪戯心も、学生の特権だろう。

 そして食事を楽しみながら、その後はレオナードについての話が話題の花となった。

 だが話もそこそこに、明日に備えるため、皆は早めに横になったのだった。




 *




「霧がひどいな」


「あぁ。2人とも、俺とアインからあんまり離れるんじゃねえぞ」


「わかっている。俺たちの足が遅くて、迷惑をかけて悪い」


「こんなことなら、もうすこし鍛えておけばよかったよ……」



 二日目に入り、道は森を抜け山と山の間を歩いている。特殊な気候なせいか、霧が強くなってきているように思える。



「バッツ。目印は?」


「こう霧がひどいとどうにもならないな。足跡をつけられるように、強めに地面は踏んでるが気休め程度にしかならねえ」


「一度ここに留まり、霧がやむのを待つのはどう?」


「ロラン。おそらくこの地域は霧が収まることはあまりないだろう、そうなんだろバッツ」


「その通りだ。ちょっと面倒なコースを引いちまったみたいだな、ったくクジ運わるいな」



 6チームの進む道は、すべてバラバラに設定されている。それはすべてクジ引きで決められ、決まった道を進むこととなる。全く同じ難易度とはいかず、今回のようにハズレくじが入ることもある。



「進むしかない。頭の中でまっすぐ進もうって思ったって、あんまり意味はないけどな。それでも曲がらないように少し気を付けることぐらいはできる、絶対バラけるんじゃねえぞ」



 先頭をバッツ、続いてアイン。その後ろにレオナードとロランが続く。最後尾には護衛のディルが控えていた。



「目標の距離は、難しそうか?」


「……なんともいえないな。この霧をどう抜けられるか次第だ」



 レオナードが不安に思ったのは、目標としていた距離を踏破できるかといったこと。

 まさかこれほどの霧に覆われるとは思っても居なかったため、若干計画に狂いが生じている。



「なぁロラン。霧を解除できる魔道具ってできる?」


「何を言ってるだよアイン様は……」


「そうだよな。そんなの」


「できるけど。今の手持ちじゃ無理かな」


「できるのかよ」


「作りが難しいってわけじゃないしね、今度似たようなの見せてあげるよ」



 つくづくロランは天才だった。素材があれば作って見せるとあっさり口にする姿は、どこか輝いてみえる。



「ディル。ほんっとロランって……あれ?ディル?」


「どうしたアイン」


「ディル!返事をしろ!」



 ディルの返事がないことに気が付いたアインは、大声を上げてディルを呼びつける。

 だがそれでも返事が返ってくることは無かった。



「っおいアイン!やめろ!」


「なんでだよ!ディルがいないんだぞっ!?」


「っ……いいから声を下げろ。気づかれ……いや、遅いか。気づかれたぞっ!2人とも、俺とアインの間にいろ!絶対に離れるなよ!」


「え、え?なになにっ!?」


「ロラン落ち着け。いいからこっちにこい!」



 レオナードに引っ張られ、ロランはアインとバッツの間に挟まれる形になった。

 そして間もなく。キキキキッという何かがこすれるような音が周囲に響き始めた。



「おいおい……ここで出現するなんて聞いてねぇぞっ!おいアイン!」


「っなんだ!」


「鴉蝶だ!人に卵を植え付けて、麻痺させる面倒な魔物だ!ここで出てくる魔物じゃねえ!気をつけろ!」



 そう言われて気を引き締めるアイン。ディルとはぐれてしまったのも心配だが、今襲われそうになってるのは自分たちだ。



「う、うわわわっ!?何今の!?」


「黒くてでっかい蝶だったら、それが敵だ!近づいてきたら教えろ!」


「教えろって……おい、バッツ」


「なんだよ!」


「逃げるのを推奨する」


「いきなりそんなこと言われても無理に決まってんだろ!」



 レオナードの発言を、すぐに否定するバッツ。状況が分からないのに、そんなことをするのは愚策だ。レオナードもそのことはわかっていたはずだが、それを口にする。



「バッツ!バッツ!駄目だ逃げよう!いっぱいきてるって!」


「いっぱいって……っおいふざけんなよ!?」



 数十匹もの鴉蝶の群れ。そんな集団が彼らを襲おうと、一方から向かって来ている。



「バッツ!走るぞ!」


「あぁ!おい二人ともいくぞ!なんとかして付いてこい!」



 数匹程度ならなんとかなっただろう。だがこの状況と、そして数十匹のその群れは相手にできると思えない。危険であったものの、この場を離脱するために走り出した。




 *




 どのぐらい走ったのかなんて覚えていない。少なくとも数十分は走り続けていたと思う。体力が限界に達し、ようやくたどり着いた場所は小さな穴倉。そこに4人は身を隠していた。



「やっと。まいたか……っ。アイン!あんな場所で大きな声を出すとか、自殺行為にも程があんだろ!」


「……悪い。あれは俺のミスだ、つい感情的になって声をあげた。悪かったよ」


「おいバッツ。そんなに言わなくても……」


「いいんだレオナード。明らかに俺の間違いだったからな、でも……ディル、どこ行ったんだよ……」



 濃い霧の中を歩くうちに、ディルと4人がはぐれてしまった。そのことがどうしても心配だった、ディルは強い、だからあまり心配はいらないだろうが、それでも先ほどのように数十匹の群れに襲われることがあれば、万が一もあり得る。



「はぁ……はぁ……っ」


「大丈夫かロラン?」


「あ、あぁごめんレオナード。疲れただけだからっ……ふぅ……」


「とりあえず。この状況はおかしい」



 少し落ち着いたバッツが、状況がおかしいと皆に説明を始める。



「あの魔物は、通常こんなところに出現する奴らじゃない。ブラックフオルンたちが居るような、狡猾な魔物が多く存在する地域にいる魔物たちだ。ここのレベルと噛み合ってないのがおかしいんだ」


「……異常事態ってことか?」


「アインが言うように異常事態ってことだ。2つの道を考えてみた、一つは救助を待つと言うこと。もう一つは進むと言うこと、単純だろ?でもな、あんなに数が多いってのに、救助を待つってのは現実的なことじゃない、たぶんここもいずれ見つかるだろうからな」


「ディル先輩のことが心配だね……」


「たしかに心配だ。だが我々には現状どうすることもできない……殿下、隠れてクリス様たちが護衛で来ているということはございますか?」


「ないな。クリスさんは昨日から、お母様の護衛でマグナに向かってる。だからクリスさんが居ると言うことは無いと思う」



 万が一隠れて付いてきてくれていたならば、クリスを頼ることを考えたレオナード。異常事態なことや、ディルとはぐれた緊急事態だからこそ、苦渋の決断だった。



「ならやっぱり。進み続けるしかねえな……助かるっていう保証がない今だからこそ、何もしないってのは愚策だろうよ」


「俺もバッツの考えに賛成だ。黙っていても危険が襲い掛かってくるだけだろうしね」


「殿下まで賛成とあれば、私が反対することはありませんが……」


「同じく。というか俺は戦いは役に立たないしね、少しでもサポートできるように頑張るよ」



 皆の意見がまとまった。動いても危険だが、近くに多くの鴉蝶がいることはもっと危険だ。

 どれが正解かだなんて、やってみなければわからない。だからこそ彼らは行動することを選択した。




 *




 それから数時間は歩き続けた。今もなお濃い霧が彼らを包み込み、その行く手を遮っている。

 太陽の方向から、おおよその向きは把握できていたため、引き返しているということは無いだろう。



 キキキキッと鴉蝶の音が何度も聞こえ、その度に彼らは足を止めて警戒をしてきた。

 見つかることは無かったが、近くを鴉蝶が飛び回っている状況は、常に変わりがない。



 細く流れる小さな川を発見し、そこで水を飲み少し休憩をすることにした。長く歩き続けたことで、アインやバッツも疲労を貯めこんでしまっている。



「ロラン。水運ぶの任せるぞ」


「りょーかい。みんなも今のうちにしっかり飲んでおいてね」


「レオナード。結界ははらなくていいぞ」


「どうしてだバッツ?」


「結界に気が付いて、それが解除されたら襲い掛かってくるなんてざらにあるからな」



 結界を張ろうとしていたレオナードは、バッツに言われそれを止めた。

 狡猾な魔物たちは、結界の存在を探知して、それが解除されたと同時に攻撃を仕掛ける魔物もいる。

 鴉蝶はその狡猾な魔物のうちにはいる。だからこそ結界を張るのをよしとしなかった。



「本当にバッツって詳しいな。お父さんの影響か?」


「あぁそうだ。父上は危険な場所で常に魔物を相手に戦っているからな、いろんなことを教えてもらって来たんだ」



 アインの質問に、気をよくして答えるバッツ。バッツの父が務める地域は危険な地域だ、そんな父から多くの対処法や、してはいけないことを教えられて育ったバッツ。今回のような場ではとても頼りがいのある男だ。



 その後も、少し休憩をしながらバッツから話を聞いた。

 鴉蝶の弱点は一番は炎。そして二番目は日光らしい。なんでも霧の中なら問題ないらしいが、直射日光に当たってしまうと、体が崩壊するという。



 とはいえ現状は深い霧の中。そして炎の魔法を使える者は居ない。弱点をつくのは難しそうに思えた。



「今夜はどう休むんだバッツ?さすがに休憩なしは、レオナードもロランも限界が来るぞ」


「交代で寝ずの番をする。日が昇る少し前には出発するぞ、朝日が昇ってる最中になんとか霧を抜けたい」


「承知した。では休める場所を探さなければならないな」


「よし水はしっかり持ったよ。いつでも行ける」



 ロランの言葉を合図に休憩を終え、再度ゴールを目指し歩き始める一同。休憩したことで、気力も多少は回復できた、皆で無事に生還しようと心に誓い、足を動かす。

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