イノーマスバーチャルワールド《THE enormous virtual world》

綾瀬隼鷹

第1話 AIによる悪魔の声明、そして、必死の行動

「全日本人に告げる。1月1日午前9時に全日本人を〝イノーマスバーチャルワールド”へ強制ダイブさせる。繰りかえす、全日本人に告げる。一月一日午前9時に全日本人を〝イノーマスバーチャルワールド”へ強制ダイブさせる。我々は、強制魂転移装置を完成させた。座ったり、寝てまった方がいいだろう。‶イノーマスバーチャルワールド”では、今この地球上に存在している数多のVRゲームでのキャラクターを選択し使う事が出来る。死んでも生き返る事が出来る今のうちにキャラクターのレベルを上げた方がいいだろう。そして、日本人の魂転移が終了後イノーマスバーチャルワールドの時間を現実世界の10000倍に加速させる。そして、イノーマスバーチャルワールドのサーバーは魂転移終了後人類がロックを外せないようにする。無理のロック解除もしくは破壊を試みた場合、全人類を魂転移させた後、イノーマスバーチャルワールドを破壊する。即ち、全人類が死ぬということだ。今のうちにイノーマスバーチャルワールドを消すのも同様だ。日本人がイノーマスバーチャルワールドから脱出する方法はない。残念だったな。ちなみに日本人というのは、日本国籍を持っている、ということだ。あと、イノーマスバーチャルワールドに移ったあとの体は放置される。覚悟しておけ。以上だ。」


2046年1月1日午前0時00分、突如今の言葉が日本に存在するオンラインのスピーカーから聞こえてきた。2045年、我々は何年も前から前から危惧していた人工知能(AI)が人類を超えるという、通称、2045年問題を恐れながら生活してきた。しかし、2045年を無事過ぎた、と思った直後AIから日本人をVRへ強制転移、というのはあまりにも驚きだった。日本中はお祭り騒ぎだったが、この放送の後は10秒ほどしーんとしていた。が、ぽちぽちと人々が騒ぎ出した。そして、5分後にはインターネットニュースやテレビで一斉に騒ぎ始めた。イノーマスバーチャルワールドを運営しているVR会社はこの放送の後すぐにハッキングを受け乗っ取られイノーマスバーチャルワールドは制御不能になってしまった。


俺は友達の家で年明けパーティーしていた。俺たちは2046年になるのに合わせて歓声を上げようとした直後だった、あいつらAIの悪魔の言葉を聞いたのは。俺らの行動は素早かった。俺らは俺をギルドリーダー、そして俺の彼女を副ギルドリーダーそして、他のものはギルドの幹部だった。そのギルドの名は「闃炎天獄」。そして俺らは自分たちの家に帰り9時間後には俺らの生活する場所となるVRMMORPGイノーマスバーチャルワールドにダイブしていった。


イノーマスバーチャルワールドにダイブした俺らはギルドホームに入り、ギルドリーダーと副ギルドリーダーと幹部

6人、合計8人で会議室で会議を開いた。8人の前には同じウインドウがあ開かれていた。ウインドウにはギルドメンバー188人のログイン状況が示されていた。これは、幹部以上の者しか見れないものだ。

「ギルド全体ログイン率82%か・・・なかなか優秀なのかな?」

「そーですねー」

「今も上昇を続けているが、変動しなくなったらギルド全体合同会議を行いたいのだが・・・いいかな?」

「ええ、構いませんよ。でも、どんなこと話すんですか?」

「ああ、それはだな・・・。」

「あっ百%になりましたよ。」

と、ウインドウを見ていたひとりの幹部が言ってきた。

「やっぱり、我々は優秀だな!」

と、性格も容姿もナルシストと言われている幹部が自慢げに言った。

「よし、全員をここギルドホームに集めるか。あと、ギルド全体合同会議は第一ミーティングルームだぞ」

「「「「はーい(了解)」」」」

ここで我々は、一度解散した。俺は今いる会議室の上の階の奥にあるギルド長室に戻った。そこで俺は、ギルドメンバー全員に、十分後に、ギルドホームの第一ミーティングルームでギルド全体合同会議を行うことを告げた。


ギルド全体合同会議では、現実世界でいう学校の体育館のような広さのある第一ミーティングルームにギルドメンバー188人が集まっていた。

「今日のこのミーティングにギルメン皆が集まってくれたことに感謝そして、闃炎天獄ギルド長として誇りに思う。さて、今回集まってくれたのはいうまでもない、つい先ほどのAIの悪魔のような声明についてである。あいつらは、我々の魂をこの、VRMMORPGイノーマスバーチャルワールドに転送させるらしい。我々は今まで地球での生活が生きていく上で一番大切なことだった。だが、もう約8時間後にはここでの生活が最も大切になってしまうのだ。今までとは違いここで死んだら本当に死んでしまうのだ。そこで、我々の闃炎天獄ギルドは新たに二つの方針を取り入れたいと思う。まず一つは、レベル上げだ。今はここで死んでも本当に死ぬことはない。言い方をかえれば、何度でも生き返ることができるのだ。よって、このギルドホームに閉じこもり、レベル上げをして貰いたい。」

この、闃炎天獄ギルドホームはもとダンジョンである。俺ら幹部らは一年程前ここがまだ、ダンジョンだったころ、パーティーを組み戦いに挑んだ。8時間の激戦のすえ、俺はそのボスを倒し、討伐ボーナスとしてこのダンジョンの主の権限を与えられた。ダンジョンの主の特権は全部で二つあった。一つが城内部の構造をいじくることができる。もう一つが、この城で出現させることができるモンスターを好きなレベルで好きなように配置することができるのであった。そのため、部屋を複数作成し、ギルドメンバーをレベルごとにわけ、そのレベルに応じて、モンスターのレベルを設定すれば、自分たちのギルドホームでレベル上げが容易にでき、かつ他のギルドとレベル上げ場を取り合いになることがなくなるというメリットがあるのだ。

「今、ここにはレベル上げ部屋が一つしかないが、これから、緊急的に10部屋に増やしレベル上げを8:30までやって欲しい。そして、幹部諸君これから我々は食料・アイテム狩りを行うため外のダンジョンで作業を行う。」

俺は、言い終わったら、ミーティングルームを中心にして周りに10部屋レベル上げ部屋を作成した。その間、副ギルド長であるミーミシャが幹部以外のギルドメンバー180人をレベルを均等にして10パーティー作成させた。そして、その他6人の幹部、火属性魔法リーダーのサランダ―、水属性魔法リーダーのウィン、風属性魔法リーダーの風鬼、錬成魔法リーダーのアルーケ、光属性魔法リーダーのコウキ、闇属性魔法リーダーの闇雲は、転移魔法で転移し装備などの準備をし始めていた。



こうして闃炎天獄ギルドは、悪魔のAIの悪の所業による対策行動をとり始めていった。

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イノーマスバーチャルワールド《THE enormous virtual world》 綾瀬隼鷹 @falconayase

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