8手罪 第一次将棋大戦
3年前の再会は突然だった。
ずいぶん見た目は変わってしまったが、
俺にはすぐにアイツだとわかった。
きっとアイツは俺を覚えてはいない。
アイツの言葉が意思とは違うことを
頭では理解していたが、
苛立ちを隠せなかった俺は
盤上にただただ駒を並べた。
変わり果てたアイツと
指したくないというのは
偽りのない本音だった。
しかし、心のどこかで
アイツと再び指せる事に
喜びを感じていたことも
否定はできない。
対局時間はわずか5分-
勝敗は必然だった。
俺はアイツの戦術を熟知している。
それにも増して、この時に備えて
研究に費やした時間は計り知れない。
立ち尽くすアイツに
声をかけようとした刹那、
辺り一帯に爆音が鳴り響き、
閃光に視界を奪われた。
こうして、奴らとの
最初の戦いの幕が上がった。
罪将棋 ぺるそなを @LION3G
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