第3話 1話1話の単語数が少ない?気のせいだ

【オリエンテーション】

学校・会社などの組織で、新入者がそこでの生活・活動に早く適応できるようにはからうこと。




 新入生は入学式後もすぐに授業を受けるのではなく、学校の施設の紹介や学校生活を送る上での説明を受けなければならないらしい。ありがたい話だ。特にこの学校は、都会の学校の中では敷地が広く、緑豊かである。

 さて、それらの一環として、オリエンテーションがあり、話を進める上で重要かと思ったので、説明しておこう。

 この学校には、『仮入部』というものがあるという。

 略して仮入である。

 全然略されてねえ!という私のツッコミも功を奏さず、仮入部(何が何でも略さない)へ向けて予備知識を蓄えようということで、礼拝堂兼ホールにおいてオリエンテーションが行われた。各部活の部員によるパフォーマンスや、活動内容の説明を受ける。

 一部紹介すると、こんな感じだ。


・バスケ部

 音楽に合わせて舞台上でパフォーマンスを行っていた。

 まあ私は、小学校の体育の授業でバスケットボールをやって突き指をして以来、バスケットボールという言葉を口に出すのも嫌なので、候補にはまず入らない。

・囲碁部

 囲碁部の部長は、舞台に出てきて開口一番こう言った。

「囲碁部は今廃部の危機に陥っています。なんと現在、囲碁部の部員は私、ただ1人なんです!!!」

 ホール中が騒然としたね。びっくりだよね。私でさえも、ちょっと入部しようかなって思ったからね。部長プレゼン上手いな…………。

・箏曲部

 聞いたことありません。なんですかそれ!?あ、お琴を演奏できるらしいです。

・人形劇部

 …………人形劇部!?


 この学校には摩訶不思議な単語がゴロゴロ転がってるなぁ。なんでオリエンテーションでこんなびっくりしなきゃいけないんだ。まあ、それがいいのだが。


・演劇部

 なんでも、『時をかける少女』の公演をするらしい。

 主人公らしき人がスポットライトを浴びて中央に俯いて立っていて、周りの人からセめられまくってる!あ、言葉的な意味でね。で、「もどれーーーーーー」て叫んでる。ねえ、時をかける生者間違えた少女ってこんな話だったっけ?

・音楽部(菅)

 今回の大本命だ。私はもう楽譜が読めない自分とおさらばしたいのだ。ホールに響きわたる音に圧倒される。…いいなぁ。

・音楽部(弦)

 前の段階で気になった方も居たかと思うが、我が校には吹奏楽部がなく、かわりに管楽器と弦楽器で分かれている。従姉妹のバイオリンで少し弾かせてもらった時に、散々クレームをつけられたのが原因で、あまり気が向かない。が、目をつけている同学年は多いようだ。


 この後、仮入を行う…か、仮入部を行う日程表が配られ、各自気になった部活を見学しに行く、という流れだという。仮入部の期間は約1ヶ月。

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ゲキブに入った時点でキチガイ! 片山のこ桐 @mumumugenndai

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