砂の国のお話なのに、潤いに満ちているお話だと思いました。主人公二人は対照的な立ち位置で、一緒にいることは許されない。周囲にも理解されなくて、特に近しい立場の人の態度がちょっと好きになれない…でもそれだからこそ、主人公二人の関係がさらに引き立ちます。二人を自然と応援したくなります。
最後はどうなっちゃうんだろう、どうなっちゃうんだろう、とドキドキしながらついつい読むスピードが速まりました。そっかここでこの昔話が生きてくるのね! と、ようやく力をを抜くことができました。
悲しくて切なくもあまく、そしてしっとりした不思議なお話。禁忌とか伝説とかお好きな方、おすすめです!