5月13日 サバコン説明会③

 サバコン説明の続き!!



4. 事実・技術の取り扱い方


 ・物語には舞台となる『世界』が必要


 ・現代社会を舞台にする場合には、どこまでリアルに即して、どこからが創作にするのかの線引きをする


 ・ファンタジー世界を舞台にする場合には、『お約束』をどこまで使うか意識する。

 自分が考えた世界を使う時は『説明』が必要になり、ストーリーの勢いを阻害するので注意。


 ・事実、技術はなるべく現実に即し、嘘をつく時には大胆につくこと



 特にファンタジー世界については、私もWEB小説を読みつつ、いつも思っていました。

『作者のに考えたファンタジー世界』を舞台にされた話を読んだ時。

『作者の』が分からずに、混乱した事があります。

『作者の』なので、作中にも説明がされない為、頭に疑問を抱きつつ読み進める為、イマイチストーリーに入り込めないのです。


「ステータスオープン」って、みんないきなり当たり前に唱えて、自分や他人のスキルを確認しているけど、

 そもそも、それ何? なんで見れるの? 自分のスキルが文字で可視化されるって凄くね? どうやって? 何が基準? その能力の構築技術は何? 構築理念は? そもそもなんでその能力が開発されたの?


 とかね。


 私は無駄にIT技術屋なので『何故その機能が存在しているのか』『どういう技術で何を基準に作られているのか』が気になってしまうんですよ、特に。


『ファンタジーでは当たり前』『異世界では当たり前』と思っている人がいるかもしれませんが、

 それ

『ファンタジーの当たり前』じゃなくて『ゲーム上でシステム的に当たり前』なだけだから。特に、シミュレーションやRPG、モンハン系とかね。


 いかん。

 日頃の不満が爆発してしまった……


 このサバコンは確かにカクヨムから投稿になっていますが、

 あくまでそれは『投稿の場所』なだけで、読み手のターゲットは大衆です。カクヨムユーザーはあくまでその一部。

 なので、絶対的な基準は


『誰が読んでも分かる話』



 これは気を付けないとね。



 で。

 各専門家からのヒント。



 ・『時間』大事。自分の身近にある『お約束』は守る事。

 ⇒例えば異世界ってどんな風に時間同期をとっているのか? と思うそうだ。

 超科学を扱うと、知識がないと触れられなくなるのであんまりオススメしない。

 専門家に「今書いているモノはどうですか?」と聞いてみると良い。(※カクヨムの応募規定にメール等を送る事ができるのでそこで)


 ・技術的なトコを細かく書かれると、プロから見るとツッコミたくなっちゃう。

 ・映画だとボーンシリーズや、ミッションインポッシブルとかオススメ。




 あああ……やっぱりね。

 多分、私の知識でも、もっと深いプロからすると『浅ェな! なんちゃってか!』ってツッコミたくなるだろうな……

 中途半端に知識を披露すべきではないのか……

 ならいっそ、私の頭から中途半端な知識を消してくれ!! 大胆に嘘つくから!!

 いや! それだと仕事に支障が出る!!

 なんてジレンマ!!


 一番最初に懸念していた事だ……

 いっそ……話を全部まったく違うように作り変えた方が良いのだろうか……




 ここから、全体質問となりました。



 質問1:サイボウズの話の中に『チームワーク』とあるが、実際はどんな感じ?


 自分たちだけでは調べきれないので、その都度関係する人たちに声をかけている。

 それが結果としてチームになる為、その都度人数が違い、その都度人が違う。(※ホワイトハッカーの場合)


 ブラックハッカーの場合は、『リーダー』がいる。

 10人程度で構成され、リーダーは全員とコミュニケーションが取れる(※国際的な犯罪の場合は、全員違う言葉を話す場合がある為、リーダーは色んな言語で話す事ができるそうだ)

 リーダーは絶対。それ以外は、各ジャンルの専門家たち。ネットワーク、ハードウェア、ソフトウェア、etc……

(※ここの『専門ジャンル』については、IT業界を知らないと、どんなジャンルがあるのか調べるの大変かもしれないね……)



 質問2:AIの活躍が増えているけど、AIにできないクリエイティブな仕事とは?


 AIは可能性があるものを全て抽出するだけなので、最終判断は人間がする。

 AIはあくまで統計情報しか出せない。


 AIって大したことないよ。(そりゃあ貴方たちからしたらね……と思ったのは秘密)


 実は私もここは思っていました。現状のAIは人間を脅かす存在にはなりえないと。

 AIが強いのは『暗記』『演算』『ビックデータからのデータの抽出』。

 ただし物事を『決定』する、つまり『判断』する事ができない。


 今のAIが色々判断しているように見えている部分は、プログラマーが例えば『一番多い意見を採用する事』と決めて、そうプログラムされているから。

 しかし、そうプログラムされていると、それ以外の『判断』ができない。


 ま、今後はどうなるか分かりませんがね……



 質問3:サイバーセキュリティから見た『レディ・プレーヤーI』はどんな感じ?


 オンラインゲームのチャットからパスを盗む等は、今活発に行われているからかなり良いと思う。



 質問4:誰でもハッキングできる世界になったらどうする?


 誰でも犯罪者、誰でもそれを退治する人、となるだろうね。

 というか、現在既にそうなってるよ。



 質問5:サイバーセキュリティにおいて、オフェンスとディフェンス以外の立場ってある?


 リテラシー。SNSを使って犯罪がおきていたりする。

 技術がなくても誰でもみんなやってる。


 ⇒敵・味方、以外の存在、という意味では『商人』がいる。

 売ってる人は、その売ってるものが犯罪に使われるマルウェアだろうと、商売なので悪意はない。中立の立場。



 質問6:10年前から現在を見た時に、想像していなかった事は?


 ・google、fasebookの台頭

 ⇒googleが無料アカウントを使わせていたりする。新しいビジネススタイルが作られていて、そこは想像していなかったそうだ。

 ・MicroSoftからビルゲイツが追い出された

 ・個人が(ほぼ全員が)スマホを使って『生活』している。

 (スマホがある前提の『生活』をしていて、それがないと生活スタイルが変わってしまうレベルで、という意味だと思う)

 ・サイバーセキュリティについて、日本が超後進国になってしまっている事


 私も、サイバーセキュリティ超後進国である日本には、憂いを感じていますね。

 今だにFAXじゃないとダメとか意味が分からない……

 日本は、その文化と気質により変化を嫌う為、法律やルールが変わるのにとても時間がかかってしまう。

 サイバーセキュリティの進歩に、規制が追い付かない。

 また、教育も。

 仕方ない。

 だって日本は、現時点で『ITに馴染みがない世代』が日本を動かしていて、そして日本人の大多数が『ITに馴染みがない世代』だから。

 そして、大多数の人が、その事実に気づいていない……怖い状態になっているよ、まったく……



 質問7:(サバコンには)どんな作品が選ばれるのか?


 カクヨムでも、ユーザーは10代多い。なので、技術書ではだめ。

 エンタメとして面白い作品を作って欲しい。

 でも、今の10代の子供たちは何でも読むよ。



 質問8:法テラスに来た子供の相談内容が、ホワイトハッカーのもとに届く事はあるか?


 今いる人たちの中には、そういった話を聞いた事はない。

 ただし。少年院に入った子供たちの為に働く弁護士から、個人的に相談された事はある。


 ⇒たぶん、だけど。

 今はそのルートがないのだろうと思う。でも、人の繋がりは凄いから『個人としての相談が巡り巡って』っていうのは、現時点でも有り得る話なんだろうと思う。

 そのうちそのルートができるかもしれないしね。




 全体質問はここまででした。



 ここからは私の個別質問だよ。



 質問1:技術者の年齢分布はどんな感じですか? どの世代の技術者が多い?


 全体平均年齢は、30代半ば。

 手を動かす舞台は20~30代前半まで。

 管理職は30代後半以降の人間。


 20代の人たちは、特にネットとの親和性が高く、ナチュラルに技術を習得できるそうだ。

 しかし。キーボードは苦手だそうな(笑


 ⇒なんでこんな事を聞いたかっていうと、私のまわりは30代後半以降の技術者ばっかりだったので、

 他の会社等はどうなんだろうと思ったから。姉が技術者っていうのは無理のない設定なのかと思って。



 質問2:技術者には天才が多いし、ITに関わらずハード系や物理に強い人間も多いが、そういった人から見た時に『タイムリープ』や『アンドロイド』の設定は気になる?


 気になる!!

 めっちゃ気になる!!

 今の映画とか見るとツッコミたくなっちゃう!!


 だそうな……

 私はそっちには全然知識がないから、他のエンジニアはどうかと思ったが……やっぱりか。

 頭いい人たちの興味の対象って広いし、興味があると調べずにはいられない人たちだから……やっぱり物理の方も詳しい人が多いのだ。

 そうか……やっぱり、ここは大胆に嘘をつくしかないね。



 質問3:1エピソードはどれぐらいの分量が良いか?


 3000~5000文字。

 みんな隙間時間に読むから。



 質問4:投稿する時間で適した時間はあるか?


 ぶっちゃけない。

 一番良いのは、定期的に決まった時間に投稿する事。

 その方が、読んでいる人が「この時間にこの作品が投稿されるから、この時間に読もう」と思って読みに来てくれるからだそうな。



 質問5:スニーカー文庫で人気のジャンルは?


 ラブコメ。

 恋愛絡みが結局強い、との事。


 つまり、異世界だろうと異能バトルだろうと、世界律を無意識に制する女の子に振り回される話だろうと、

『ラブコメ』が入っているから人気が出るって事か。


 主人公たちにその意識はなくても、『恋愛』を匂わせるだけでも、読み手は勝手に妄想してキュンキュンするのだ。


『心を動かされる』という現象は、やっぱり強い。

 そして、一番簡単なのはやはり『恋愛』なのだ。

 そうかそうか……苦手だなぁ……



 質問6:サバコンの下読みはスニーカー編集部で行われるが、やはりラブコメ等のジャンルが選ばれやすくなるのか。

 各編集者たちの好みが色濃く反映させるのではないか?


 それはない。仕事だから。

 選別される時はあくまで『面白い作品』である。


 だそうな。

 そう言われつつ、納得しつつも、結局判断基準に『好み』は大きく影響するだろうな、と思った。

 何故なら。

 例えば似たような2つの作品があったとして、どっちかを落とさなければならない、となった時。

 最終判断に大きく影響するのが『好み』なのだ。


 それほど、人の『好き』の感情は判断に影響する。


 例えば人事などで、『少し能力が劣るが美人』と『能力があるけど不細工な人』を選別しようとした時、

『少し能力が劣る』としても『美人』補正がかかって、『能力が劣っている』事がそれほど問題ではないと感じてしまう。

 その為、美人である方が選ばれる事が多い。

(※ここでいう美人は、選別する人の好みである、という意味ね)


 無数の投稿作品を目の前にした時、

 作業がかっ詰まってきて精神的に追い詰められて、そのうち正常な判断ができなくなった時、

 最終的にその人の中に残るのは、

 理性的な判断ではなく、

 本能的な『好き』という感情なのではないか。


 ……考えすぎ?

 ……斜めに構えすぎ?

 疲れてるのかな……?




 そんなこんなで、サイバーセキュリティ小説コンテストの説明会が終了しました。




 サバコン説明会についてはこれまで!!

 次からは、サバコン説明会を受けた自分のグダグダした思考を垂れ流していこうと思います。



 以上!

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