4月3日
何も思いつかない……
頭ん中真っ白だ。
それもそうかもしれない。
何故なら、先週まで私は、社畜らしく年度末の魔物と壮絶なバトルを繰り広げていたからだ。
年度末の魔物。
それは、
年度末に年度予算を使い切ろうと、企業などが駆け込みで発注をかけてきて、それを絶対に動かない3月31日という納期に間に合わせなければならないという、
社畜を完膚なきまでに叩き潰す為に用意された魔のイベント。
連日の終電帰りと徹夜でなんとか乗り切った私は、小説書く前からすでに、真っ白に燃え尽きた灰。
ちなみに、
ハリボテのプログラムと、その通りには絶対に動かないマニュアルを、3月31日までに納品して完了の体裁だけ整えて、中身の実装は4月以降に、という案件もあります。
お客様の了承の上とは言え、契約上完全アウトですが。
なので、現在進行形で修羅場です。
毎日のお供はリポDロイヤル。
こんな状態で、人の心を鷲掴める輝く作品が思いつくわけがない。
そういえば。
前回『取り敢えず書け!』と自分を奮起させたハズなのに、
結局まだ応募要項を読んでウダウダしてます。
『読めばサイバーセキュリティに興味が湧くような魅力的な小説をお待ちしております』
この一文にまだ引っかかっているのです。
サイバーセキュリティに興味がない人に、興味を持たせるような話ってなんじゃ。
サイバーセキュリティに興味が湧いた状態ってどんな?
例えばですよ。
ネットの世界に擬似転移して、そこで熱い異能バトルを繰り広げたとして。
それでサイバーセキュリティに興味湧く?
湧かないよね?
だってそれ、ファンタジーだよね?
現実の話じゃないよね?
あり得ない話でしょ?
でも、サイバーセキュリティって、現実のネットのセキュリティの話だよね?
今そこにある危機だよね?
紐付かないよね? 現実とファンタジーって。
SFも然り。
サイエンスフィクションだし。
未来の話も然り。
だって、未来のセキュリティの話してどうすんねん。今のセキュリティに興味持ってもらいたいのに、ありもしない設定見せてどうする。
……考えすぎてるな。
ダメだ。
なまじプロなせいで、中途半端な設定で書けない。
AIは人間の心理を理解し得ないし、
人間と全く同じ歩行を行えるロボットがいない事も知ってしまっている。
プログラムが、書かれていない動きを絶対にしない事も、
『バグ』とはイレギュラーで特異な存在なのではなく、ただの仕様の考慮漏れとテストパターン不備だと知ってる。
書き始める前から挫折しそうです……
心が折れる一歩手前です……
サイバーセキュリティ小説コンテスト
向いてるコンセプトだと思ったけれど、実は一番書けない人種だったのかもしれない……
諦めるな!!
ここで諦めるなんて、それでもファンタジーを書く人間の端くれか!
ここでお前の得意な妄想力を発揮せずいつ発揮するのだ!
ここがお前の限界か!
諦めたら、そこで試合終了だよ!!
まだ試合、始まってもいないけどな!
書き始めてないからな!!!
取り敢えず、今は四苦八苦するしかない……
これが産みの苦しみだ……頑張れ自分。
締切まで、あと約5ヶ月。
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