震動で中身を調べる
2018年11月27日、NASAの探査機「InSight(インサイト)」が火星に着陸しました。火星は地球にとって身近な惑星ですが、探査の成功率は低いという“魔の星”です。JAXAの「のぞみ」も失敗為ています。最近は失敗がないので、技術力が向上したと言えるのかも。
さて、インサイトの主な目的は、火星の内部構造を調べることです。そのために、地震計が装備されています。火星に地震があるのか? と疑問に思う方もいるかも知れませんが、地球のように活発な地震はないでしょうが、たとえば風化によって岩石が崩壊したり、隕石が落ちたりした時の衝撃によって、地震が起きることがあります。そうした僅かな震動を検知することで、内部構造を調べることができるのです。
震動には、P波とS波があります。Pはプライマリ、Sはセカンダリの意味で、まず縦波であるP波が先に届き、横波であるS波は遅れて届きます。また、S波は気体や液体の中を進むことができません。こうした特性を理解していれば、震動によって惑星内部を調べることができるのです。
活発に活動している地球では、地震のデータを詳細に解析することで、内部構造がわかってきました。同じように地震によって内部構造を調べる試みは、月でも行われています。アポロ計画でも、月に地震計が設置されました。JAXAも、月にペネトレイターを打ち込んでその震動を計測する計画がありましたが、計画は中止されています。ペネトレイターはロシアに打ち込んでもらう話もあったと思うのですが、あれ、どうなったんだろう?
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