科学技術の雑ネタ

はしやすめ ～人類最大の発明？

　火薬、羅針盤、活版印刷機――これらが三大発明と呼ばれています。しかし、人類史を塗り替えた発明はほかにあります。それは――

縫い針です。

　ホモ・サピエンスが食料を求め、北へと進む中、縫い針を発明したことで、動物の皮を縫い合わせた防寒着や暖かい住居を得ることができました。

　ヨーロッパにいたネアンデルタール人も石器までは使っていましたが、縫い針は発明していませんし、発明したとしても、小集団で暮らしていたネアンデルタール人には大きな影響を与えなかったかもしれません。

　縫い針によって防寒対策が可能になったホモ・サピエンスは、ロシアから当時は陸続きだった日本へ、あるいは同じく陸続きだったベーリング海を越えて北米へ、そして南米へと世界中に広がっていくことになります。

　縫い針がなければ、ホモ・サピエンスが北米に到達することもなく、現在とはまったくちがった人類の文化になっていたかも知れません。