飛ぶ列車

 香港のメディアが、浮上式高速列車を中国と東北大が共同で開発というニュースがありました。真偽の程は定かではありませんが、記事の中で触れられているのは、小濱先生が長年研究されている「エアロトレイン」のことでしょうね。

 一部では「磁気浮上式」などとも報じられましたが、これはエアロトレインが、JRから払い下げられた九州のリニア実験線を使って実験しているからかもしれません。実際には、磁気ではなく空気、地面効果グラウンドエフェクトを使ってです。


 地面や水面など平坦な面の近くにある流れ場では、翼型はより大きな揚力を得ることができます。こうした現象を地面効果と呼びます。たとえば、水面ギリギリを鳥がゆったりと飛ぶことができるのも、地面効果のためです。

 エアロトレインは、地面効果を利用して一定速度を超えた時点で少し浮き上がることで、地面との抵抗を無くし高速で移動できる乗り物です。リニア高速鉄道と比較すると、使用する電力も小さく抑えられると言われています。


 しかし、エアロトレインの構想が発表されてから、もう三十年以上経ちますが一向に実用化されていません。中国の資本が入ることで、一気に実用化される可能性もありますが……個人的には、少し難しいかなと思っています。

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