『バカ同士繋がるものがあるのね』
これはセックス中毒ビッチ、
△▼△▼△
「ところで今さらだけど、
「そぉですよぉ〜。オッドアイって言うんですっ。前まではこれがホントに嫌だったんですけど、
「そうなんか! 穢谷はやっぱすげぇなぁ。いっつも精気宿ってないゴミみたいな目をしてんのに、やるときゃやるんだもんなぁ!」
うんうんと頷いて乱子もそれに同意。若干
「それにしても、オッドアイか。めちゃめちゃ中二心をくすぐられるぜ」
「あぁ〜それ葬哉くんも言ってた〜。ちゅーにしんってどういう意味なんですかぁ?」
中二心という葬哉にも言われた言葉の意味を未だ理解できずにいる乱子は、コクっと小首を傾げて問うた。
「ん、中二心ってのは……なんか超かっけぇヤツのことだよ!」
「かっけぇヤツぅ……? むぅ、よくわかんない」
「じゃオレが実演してやるよー!」
ニヤッと笑い、嫐が元気よく右手を掲げる。小さく震わせているその手を左手で抑えながらこんなことを言い出した。
「くっ……! 我が右手に宿ってしまったソロモン七十二柱が一悪魔の力が、漲ってくるっ! ダメだ、出てくるんじゃないアスタロト!!」
「わわっ!! 何ですかそれぇ…………超、超カッコいいじゃないですかぁ〜!」
嫐の渾身の演技に引いてしまう……どころか乱子は目をキラキラ輝かせて羨望の眼差しを向けている。
「おっ、そうだろそうだろ! 一二もやってみろ!」
「えっと……。うぅぅ〜、吾輩の左目が疼くぅ! このままじゃまた我を失って、この世を半壊させてしまってもおかしくないよぉぉ〜! こんな感じかな〜?」
意外にも乱子にはその筋があるのか、そこそこ上手く中二病を演じることができていた。するとその上にさらに嫐が被せ出した。
「落ち着け
「ダッ、ダメだよこれ以上近づかないでっ。うわなりさんは今のうちにみんなを連れて逃げてぇ〜!」
打ち合わせも何もしてないのに何故か息ピッタリの嫐と乱子である。
二人の間での設定は、自身の身体の一部に宿る悪魔に自我を奪われてしまいそうになってしまうというものだろう。嫐は右手、乱子は左目にソロモン王が封じた七十二の悪魔がそれぞれ宿っているらしい。
「まずい、オレの右手もそろそろ限界だ……。ぐぁぁぁ!!」
「そんなっ。うわなりさんがダメなんじゃあたしは、もうっ! いやぁぁぁぁ〜!」
二人して叫びながら床に倒れこむ。本人たちはとても楽しんでいるようだが、その様子を校長室に集まっていたその他の面々はジト目で眺めていた。
「バカ同士繋がるものがあるのね、きっと」
「ちょ、ちょっと
だがそんなことはつゆ知らず、まだ乱子と嫐の二人は楽しそうに中二病ごっこを続けるのであった。
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