友人談義「年末年始の呼吸とは」
●登場人物
■俺:俺俺、OREだよー。
■友人1:無茶苦茶言う。
■友人2:落ち着いて無茶苦茶言う。
■後輩:意外に無茶苦茶言う
※上記がOREの資料部屋に週末深夜集まってダベってるのをまとめた感じです。アバウト。
▼
今日は「マークスの山(wowwow版)」観ながらダベってます
●
「そういや年末年始のサービスか何か知らんが、毎週ボトムズの「~編」ごとに一挙放送とか、そんなんやっとったなあ」
「サンサ編とか一挙放送されても、不安定な人達の不安定なところとレッドショルダーマーチしか頭に残らないような……」
※レッドショルダーマーチ:
サンサ編におけるキリコの回想で流れるマーチのファン呼称。当時から元曲が解っていなかったが、2007年にイタリア映画のサントラの一曲だと判明。
「検索すると発見当時の騒ぎとか解って面白いで」
「いやあ、しかしボトムズ、ここで見せられてましたけど、凄いですよね……」
「クメン編で、ATを搭載するボートが、横から見ると3×2機搭載出来てるのに、上から見ると縦に2機しか搭載できない大きさだったりすることがあるとか、気付いてしまうといけないことが多かったですよね」
「まあ、ワイズマン自体がテキトーやし。ワイズマンに届かない人類がテキトーでも仕方ないと違うん?」
「物体のサイズが変わるのはどうかと思うけど、まあそれもボトムズだから」
「何か諦め入ってませんか」
「あー、そうですね。でも今の時代として見ると、ワイズマンも、自分の基板管理はちゃんとやっておくべきでしたよね」
「バックアップとっておかないまま乗り換えは危険やと何度言うたら」
「言ってない言ってない」
「あれは衝撃的でした。で、基板を抜かれまくってるのを見つつ、”ああ、自動でクロージングするように作っておかないといけないのをやってない……”って感じで。施工者大失態ですよね」
「予算が足りなかったんですかねえ」
「単にワイズマンにそこらの設計理念がなかったんと違う?」
「でもワイズマン役の柴田秀勝さんが”速度の遅くなっていくワイズマンの喋り”を加工じゃなくて演技でやってるの、いいよな……」
「名俳優の実力の無駄遣いというか、本気勝負が聞けるのは、ホンマええよな……」
「あの」
「あの人達は歪んでるからあまり気にしない方がいいですよ?」
「でもホント、あれでしたね、ボトムズ」
「何?」
「ATのカメラ、あれ、レンズ部分が回る必要あるんですか?」
「…………」
「…………」
「…………」
「コイツ、今夜はワープロで鈴木軍しか応援できないルールにする?」
「いや、鈴木軍は、ヒールに尽くしとる筈のタイチが、Twitterで後藤のやらかしに対し、何が悪かったのかちゃんと諭して”お前そういうところだかんな?”とかいい人過ぎたりして美味しいので、チョイとな……」
「随分長い”チョイとな”が来ましたね」
「まあ、お前も見てたから解るだろうけど、レンズ部分が回らないのも結構いる」
「ストライクドッグなんかそっちだけど、格好ええよなあ」
「あ、それはホントよく解ります。で、ええと」
「何です?」
「キリコがちゃんとコミュニケーションとっておけば、あらゆる事件が120パーセントくらい問題なく解決してましたよね」
「……俺ら、前にそこらへん予言しといたよな?」
「いやまあ、七割くらいかと思ってたんですが、……甘かったですね……」
「全部見終わったあと、それ気付くんよな……」
「キリコの凄いところは、寡黙とか、何か考えがあって言わないんじゃなくて、単に喋るのが面倒なだけだからな……」
「それで実行力があるかというと、AT乗る以外カラッキシで、他人頼りですよね」
「AT乗っても結構ビビリだったりして、あまり強くはないイメージなんですが……」
「あいつ何が取り柄なんやろな……」
「何が取り柄かどうかは解らないけど、基本的にキリコ、加害者の方にいるよね」
「ですよね。ホントにイプシロンが被害者枠ですよね……」
「登場時がイキリだっただけで、あとずっと被害者ですからね、あの人」
「印象に残ってんのは、どの回?」
「あ、はい、クメン編で、反政府軍がいる、って村にATで調査に行った回、あるじゃないですか」
「あー、あの回凄いよな」
「小物隊長のカン・ユーが、村人並べて、匿っている反政府軍を出さないと村人を順に殺すぞ、っていうアレ」
「そうそう。それで村長が”やめて下さい”って泣いて懇願して、キリコ達がカン・ユーのやり方を非難して丸く収まるような、アレです」
「アレ凄いよな」
「ええ。アレの何が凄いかって、それだけやっておいて”反政府軍が本当に匿われてて戦闘になだれ込む”ことですよね」
「キリコ達の方が間違ってたってのも凄いけど、一番凄いのは、泣いて懇願した村長の演技力だよね。あれ、匿ってる自覚の上でやった訳だから」
「ぶっちゃけ監督の意図が演出に伝わってなかっただけの気もしますが」
「いやあ、あれは普通あり得ない話の流れで、すごくビックリしました……」
「要所要所、そういうインパクトが神がかってるんだよなー、ボトムズ。天然なのか狙ってるのかも解らないけど、変にクセになるところがあると思う」
「で、ボトムズなんやけど、一つミステリがあってな?」
「何です?」
「ウド編の開始直後、暴徒に追われたキリコを、誰かがATとライフルのシルエットと射撃で援護するんよ。――でもそれが誰か、作中で明かされへんのや」
「あー、あった気がする。昔、アンタに”コレ謎なんやな”って言われた気が」
「三人組は別の処いるし、フィアナでもあらへんしな。以後の別編も追ってみたけど、ここに言及しとるのはあらへんのや。キリコがオートで罠を仕掛けたにしてはキリコも半ば巻き込まれたような感じやし……、俺が何か目に入っとらんのかもしれへんけど、ちょっとミステリな感じやな」
「それもキリコが喋って解説すれば解決でしたよね……」
「これ、アレだな。アンタが前に言ってた”主人公を追い詰めたところで説教始めるボス”の逆」
「喋らないのも喋らないで、また駄目ですねえ」
・菓子とか食う流れで。
「そーいやインフル流行ってるって」
「俺、喉傷めやすいし、鼻炎持ちだから気をつけんとあかんのやな、この時期」
「寝てるときとかどうしてます?」
「加湿器回しっぱなし。最近、二台態勢にしたら、初めて窓が結露した。うちの部屋、鉄筋と木造の悪いところが出てる部屋だから、変に乾燥してたんだよな……」
「貴方(友1)のところは?」
「以前、寝るときに口を塞ぐ、というのを試したけど、駄目だったで」
「そんなのあったんですか?」
「かなり昔な、口呼吸で喉や口内が乾くのを防ぐってんで、ガムテープで口塞いで寝るってのがあったんだよ」
「今でも一部ありますよ。イビキを消すためとか、いろいろで」
「(友1に)やってたんですか?」
「いや、だから試してみたんよ。口にガムテープやって寝るの」
「それで、どうなったんですか」
「朝起きたら、体が部屋の入り口の方に這ったような感じで倒れてて、横に引き剥がしたガムテープが捨ててあった」
「布団は?」
「いやもう、思い切り吹っ飛ばしてかなり暴れたらしい」
「もう少しで事件になるところでしたね」
「何でアンタもう少し考えて行動しないの?」
「いや、当時は情報少なかったし、これで行ける、みたいな紹介されてたらやるやろ」
「冬というと、小学校で乾布摩擦とか、ああいうオカルトめいたことを今でもやってるんですかね」
「アンタんところはどうだったん? 俺、転校組だからちょっと解らんところあるんだけど」
「うちは小学校二年の時の担任が戦前生まれでして、運動会の行進の時に手と足を同じ方同時に出すことを提言してモメる逸材でしたが、この人が”乾布摩擦の御利益”みたいなのを結構説いてましたね」
「本人はそれ、やっとったん?」
「”毎朝、風呂場で冷水かぶって、そこから乾布摩擦をする! これで風邪をひかない!”とか宣言してましたよ?」
「実践型かー」
「先輩は、やったんですか?」
「いえ、やってませんが、クラス内ではやっぱり”やった”方がウケがよかったんですよね。親も何かそういうの好きなの多かったんで、私、やったことにして口裏合わせてました」
「まあそういうもんやなあ」
「ええ、そうしたら先生、冬休み中に日課の実践オカルトやろうとして冷水被ったら、心臓が軽くキュって止まったらしくて病院送りになりまして」
「オイオイオイオイいきなりエキサイティングアワーになってきたけど大丈夫かよ」
「ええまあ、一命取り留めたんですが、始業式の日に担任不在になりまして。始業式後の学級会の時間、教頭先生が”●●先生は心臓麻痺で入院中です”と言い出したら、クラスのオカルト派筆頭だった大島さん(仮名)が”心臓が止まったのは冷水ですか!? 乾布摩擦ですか!?”って質問して大荒れ」
「小学校二年の時にアイデンティティの損失を体験させるとか、結構ええ担任と違う?」
「先輩、プリングルスを三枚一気に食いながら言う台詞じゃないですよ
「いやー困ったのが私で、口裏合わせてたのがオカルト派から仲間だと思われてしまってオカルト継続派になれとかいろいろ大変で」
「結局どーなったん?」
「結局その先生は辞職されて、代わりに理科の講師みたいなことやってた高齢の女性が臨時の担任になりましたね」
「それで落ち着いた、という感じですか」
「ええ、その臨時担任、三週間後に学校近くのスーパーで万引きやって捕まって免職されましたが」
「ろくなのいないなアンタの地元……!」
「つーか貴様、その話で、何で今”ええ”って言えたん?」
「いやー、常習だったそうで、かなり目をつけられてたみたいですね。
結局、三学期は教頭が担任代わりになってましたが」
「教頭先生もついてないってか、一番ついてないのは任命者である校長かもなー……」
「KOEI系のSLGで、相手国に交渉で送り込んだら寝返られたとか、そんな感じですよね……」
「なお、三学期終わりの作文で私が名文だと思ったのは、オカルト派だった関田君(仮名)の”この三学期、僕は何を信じればいいのかわからなくなりました”という、小学校二年にしてはなかなかの書き出しですね。そこだけ憶えてしまってあとはスッカラカンですが、日本の教育の闇を見た気がします」
「闇じゃなくてどっちかっていうと穴か何かな気がするぞ……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます