ディストピア?だからどうした?

いつだったか、『SAO』を買ったときに、本に挟まっていた広告を見て、『86』を初めて知った。
それまでSAO一辺倒だった私が、広告を見ただけで衝動的に読みたくなる、そんな魅力がこの物語にはあった。
迷わずEp.1を購入。セオが怒鳴るシーン辺りまで読んで確信した。
これは、スゴい。
世界観の重厚さが、半端ではない。
あとがきで作者の安里アサト氏は、「戦闘メカにボーイミーツガールに(中略)色々ぎゅぎゅっと詰まった本作ですが、何か一つでも琴線に触れるものがありましたら幸いです。」と述べている。
琴線に触れるなどというレベルではない。心をまるごと揺すぶられるほどの衝撃だった。
カクヨムに掲載された物語は番外編とのことで、正直なところやや敬遠していたが、Ep.6読了を機に『フラグメンタル・ネオテニー』を読んで、頭の中の『86』の世界観は更に補強された。

文才の無い私では、レビューもうまくまとめられず、こんな長文になってしまった。その上稚文だ。
だが最後にこれだけ言いたい。
これほどの神作を、読まずにいるなんて勿体無い。
『86』本編の読者はもちろん、未読の方々にも読んでほしい。そして願わくば、本編も読んで、この世界をより深く体感してほしい。
ただそれだけを、願ってやまない。