学園もののファンタジーという王道のジャンルではありますが、読み進めるうちに独自の世界観に引き込まれました。登場人物と魔法の設定がしっかりと組まれていて、親近感が湧きます。人々の出会いや冒険の要素も丁寧に描かれ、「守り人」シリーズや『デルトラ・クエスト』などが好きな私としては、大満足の作品です。こんな作品を待っていた!読後の感想はこの一言に尽きます。一気読みの爽快感がたまりません。
狼に育てられた少年が素っ裸のまま、町に出てしまう。そこで様々な人とのふれあいによって、本来の人間性に目覚めていく。魔導師としては異質の身体能力を持ち、まわりを取り巻く人々とのふれあいで人として成長していく物語です。ぜひ一読あれ。
設定は決して少ない物ではないからこその、魔法という発想。しかもその魔法の書き方が上手でただただ尊敬。凄いと思いました。この後の展開が楽しみになりました。