「シチュエーションに燃えるところがあります」

「なんにでも貪欲で前向きだったし、吸収力あったから、教えがいあったわ。いろいろと」

「いろいろって、なんかエロいです」

「まあ、それもあるんだけど…

『写真もっと上手くなりたい』っていうから、ヨシキくんにはいろいろ教えてあげて、モデルもしてあげたり、ね」

「モデルって、もしかして、、」

「ヌードも、撮らせてあげわよ」

「やっぱり、そうなんですね。ヨシキさんなら絶対撮りたがりますよね。みっこさんのヌード」

「まあ、ヌードは人物撮影の基本だし、撮影者の品性がよくわかるのよ。ただの興味本位や下心で撮るヌードなんて、下品なだけだし。

でも、ヨシキくんの撮るヌードは、女性への憧れと夢が溢れてて、とっても綺麗だったわ」

「わたしもそう思います。確かに、すっごい綺麗な写真でした。

でも、そんな写真を撮らせて、大丈夫なんですか? みっこさんは有名な女優さんなんだし」

「流出とかは心配してないわ。彼の性格からしても、リベンジポルノなんてプライドのない真似、できないでしょうし」

「そう、ですね」

「ヨシキくん、若いだけあって、すごい勢いでいろんなこと覚えて成長していって、それを見てるのも楽しかったな」

「写真だけですか? 恋の手ほどきもいろいろしたんじゃないですか?」

「もうっ。凛子ちゃんも突っ込んでくるんだから」

「いいじゃないですか。ここまで話したんだから、全部言っちゃいましょうよ」

「そうね。女の子の扱い方も、いろいろ教えてあげたわね。

あたしとのつきあいが、童貞喪失はじめてってわけじゃなかったけど、ヨシキくんは、生まれながらのハンターって感じだったわ」

「ハンター?」

「恋を追いかける狩人。

ヨシキくんって、手の届かない高嶺の花を追いかけるのが、なによりも好きなのよ。だから完全に手に入れたと思わさないで、追いかけさせるのが、上手うまく操るコツよ」

「そうなんですか」

「エッチにしても、最初は一本調子で、全力で攻めることしか知らなかったから、緩急つけながら、いろいろじらすことも教えてやったわ。

女って行為そのものより、シチュエーションに燃えるところがあるじゃない。ヨシキくんは持ち物も立派だし、そのうえ自分でもいろいろ研究して、あれこれ試してきたから、おもしろい経験できたし、あたしもかなり満足させてもらえたわよ。

あっ、ごめんね。こんなこと、凛子ちゃんに言っちゃって」

「いいんです。でも、、」

「でも?」

「正直言って羨ましいです。みっこさんに手取り足取り、テクニックを教わってたとか」

「まあ、今のカノジョとしては、そうよね」

「もう、カノジョじゃないですけど、、 複雑ですね。

だって、ヨシキさんあのすごいエッチが、みっこさん仕込みだったなんて、、、」

「あはは。そんなにすごいんだ、今は」

「もうっ、みっこさん。高校生に手出すなんて、犯罪ですからねっ」

「このことは、だれにもないしょ。ね」

「言いませんっ。絶対! わたしも墓場まで持っていきます」

「ありがと凛子ちゃん、やっぱりあなたのこと、好きよ。あなたにもいろいろ教えてあげたい。手取り足取り、モデル以外のことも」


そう言って、今度はみっこさんがわたしを抱きしめてきた。

思わずわたしも、彼女の華奢きゃしゃな腰を抱きしめ、首筋に顔を埋めた。


、、、みっこさんって、とってもいい香りがする。

ふた回りも年上なのに、ちょっとした仕草がいちいちキュートで可愛いし。

それに、なにをしても綺麗で品があって、女のわたしでさえ、クラクラくるほど色香がある。


、、、この細いうなじに、いっぱいキスしたくなる。

そして、押し倒して脱がしてやりたい。

細い肩とか、可愛いおっぱいにキスしたりして…


んむむ、、

これじゃ、ヨシキさんに『惚れるな』って言う方が、無理だわ。



 そのあと川島さんが来るまで、みっこさんとヨシキさんの話し(下ネタ多め)でさらに盛り上がった。

いろんな意味で、みっこさんのお話は刺激的で、楽しいものだった。

そりゃヨシキさんとみっこさんは、過去につきあってたかもしれない。

だけど、そんなことはもう、どうでもいい。

それ以上に、みっこさんとヨシキさんの恋愛話を聞くのは、わたしにとって楽しくて、なによりも興味がわいた。


おとなの女性の恋愛観って、わたしとはまるで違う。

聞いてるだけで、自分もみっこさんみたいないい女になれる気がしてくる。

今からの目標は、恋愛だけに捕われない、素敵な女性かな。


つづく

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