44:テヅクリ#結婚指輪作ってきた話

 俺ことP.N.『水縹みはなだF42(@Mihanada_f_42)』には婚約者が居る。



 今回は予告通り結婚指輪を作ってきたので報告しよう。



 お願いしたのは以下のお店である。


結婚指輪手作り.com

https://www.xn--nbku14ggrhm3h30ar76ice0a.com/


 相場で1つだかする結婚指輪……それを最安3万ちょいというリーズナブルな価格に抑えてくれる上、趣味人にとって大変嬉しい『手作りオプション』を付けてくれる神代より出でた素敵ショップである。


 オプションっていうかメインだけど。


 まぁ簡単に説明すると、ロストワックス製法と呼ばれるやり方で指輪を生成する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9


 具体的にいうと以下の工程で鋳物を作る方法だ。


 1.蝋細工を作る。

 2.作った細工で型を作る。

 3.型を熱して蝋を溶かし流す。すると蝋の形に隙間ができる。

 4.出来た隙間に溶かした金属を流し込む。

 5.金属を型から取り出し、型につながる湯口を切り取る。

 6.研磨して完成。


 このように蝋を溶かしてしまうため基本一品モノになってしまうが、蝋細工なので多彩な表現が期待できる。


 とはいえこちとら蝋細工の素人だ。作りたい形もはっきり決まっていないし、今できる形でやってみることになる。また凝った品物は時間がかかる。


 デザインが決まっている三次元構造物ならなおさらだ。店頭展示品だと世界地図や、立体的なイルカの指輪などはすごかった。お値段もすごかったろうが美しい指輪だったと言える。



 また他にいうならスーパードルフィーのフルチョイスモデルだろう。あぁ、ちょっと話はずれるが6月になってボークスのフルチョイスシステムに改変が加わってな。

 8万ぐらいで済んでいたチョイス価格が10万超するようになってしまったんや……。予定はなかったんだけどなんか残念だよ。

 恐らくフルチョに3日も悩んで考える人が頻出した&材料費人件費の考慮から値上げになったんだろうけど……。なんとも庶民には辛い話である。


 いやそもそもスタンダードの時点でで税込み7万なお人形なので高尚な趣味なのは変わらんのだがな?



 そんなわけでシンプルな槌目の指輪を作ってみた。


 槌目っていうのはいわゆる『ハンマーで何度も叩いたかのような多面体デザイン』を指す。このデザインの元となった考え方がまるで『物創りのあり方』を語っているようで、俺がこのデザインをプッシュした。彼女さんも特に要望も無かったようで見事承認である。


 金属は折角だしとプラチナを用いて作ってもらうことにした。一番安い金属と値段の差は倍近いが、一生モンだし出すとこは出そうという話である。


 というわけで指輪のサイズを測ってもらい、レッツら研磨! 円形の青いワックスを目標の薄さまで削り、平面を出す。これが中々難しい。


 強すぎてはバランスが悪く、傷が深く入ってしまう。

 弱すぎては研磨力が落ちて、全然削れない。


 また削りが甘いと最終的な指輪の重量が出て料金に雲泥の差が出る。大きければ大きいほど値は張るのである。


 なので店員のおねーさん方に手伝ってもらいながら、シャコシャコシャコシャコ薄くしていく。はじめての作業なので難しいかとおもいつつ、これが中々楽しくてしょうがない。


 結構簡単に形が出来あがっていくのだ、しかもそれが永遠になるとか面白いにきまっている。おとなのわくわくさんだ。


 薄く出来たら研磨面を目の細かい紙やすりで平らにしておく。どうしても『見たまま』が完成形になるから、しっかり仕上げないと後悔することになる。やはり目の荒いヤスリだと傷跡が大きく残るからね。


 そしたら側面を削って『槌目』を付ける作業だ。これもヤスリがけで行うが、この槌目は削ったらそのまま完成形になる。よってはじめから決めの細かいヤスリで行うのだが……これもまた難しい。


 正確に言うと『ゆっくり丁寧に』やると失敗する。力はかけず、勢いよく一気に刻みかけるのだ。一撫入魂の心持ちで削れ、削れ、削れ!!



(*^^*)「そろそろ見ても良いかも知れませんね~」

('A`)「オナシャス」



 1回目の計測タイムである。個人的にもなかなかうまく出来たと自負できるワザマエ、ワックス重量は0.37グラムあった。ほーん、0.37グラム。指輪の値段はロストワックス法なので、材料費が直接降っかかるかかる形である。だから0.37グラムのプラチナのお値段がかかるわけだな。


 しっかし1グラムもないとか軽いなーお値段いくらやろ。



(*^^*)「0.37ですとだいたい8万ぐらいですね」

('A`;).o0(プラチナってたっけぇのな?!)



 このちんまい指輪がスーパードルフィー標準子スタンダードモデルと同じお値段である。これはヤバイ、予算オーバーの気配……俺は削った。必死こいて削った。既に一度整形した指輪型は薄さが出ているので両面を削るのも速度が早い。


 割れることに気をつけつつ両面を均等に削り、再度面を整えて槌目を付ける。全体のバランスを見つつ、最後に厚い場所にサクリとヤスリを入れてなんとか完成だ。


 因みにこんな感じになった。

https://twitter.com/Mihanada_f_42/status/1010901364572950529


 手前が俺作、奥が彼女さん作でともに0.27グラムの仕上がり。やはり性格が出るようで、俺の物はきめ細やかに薄く。彼女さんのものは少しヤスリ目が出る形になっている。


 お値段は1つ6万ちょいで、ニコニコ現金払いのお値引きもあって13万で済んだ。実際安い。


 それに素人の手にしては良いんじゃないだろうかな? 全体の工数は簡単な指輪故か、2~30分だったのもラフに作れていい感じではないだろうか。ただ完成は1~2ヶ月後とのことなのでそこまでワクワクしつつ待つとしよう。


 完成したらまた報告するのでそんときをお待ち下さい。



 ではコンゴトモヨロシク。

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