舞台は天使たち(Los Angeles)の名をいただく大都会、ロスアンゼルス。吸血鬼、狼男、半魚人…と続く怪物たちとの戦い。美人刑事ローラと美しい吸血鬼ミラーカの活躍。一つひとつの戦いが、完結したテンポの良いアクションストーリーとなっており、また、それぞれに、次の話への伏線が入っており、読む人を飽きさせない。そして、それぞれの事件の中に見える、微かな影。その百鬼夜行を操る影の謎に、わずかずつに迫らんとするローラと仲間たち。楽しく、痛快な、お話ですよ。
他の方のレビューでも書かれているとおり、本作は海外ドラマのような印象を受けます。非現実的な事件が起こりますが、リアリティのある世界観や人間関係がしっかり構築されているため、非現実的な場面でもフワッとせず等身大のスケールでがっつり物語に浸れる作品となっています。そして、始まりこそ物語は『吸血鬼』で終始しますが、このドラマはそれだけでは終わらない謎があります。海外ドラマが好きだという方には是非オススメしたい一作です。
手に汗握るサスペンスをお求めの方には、ぜひ読んで欲しい逸品。ハリウッド的壮大さのもとで、海外連ドラのように連綿と物語が続いていく――彼らの日常と同様に。ひとたび読み始めれば、彼女らと共にこの世界で生きることになるだろう。
正義感にあふれるロサンゼルス市警の美人刑事・ローラ。『サッカー』と呼ばれる連続殺人鬼を追う彼女が出逢ったのは、黒髪の美女・ミラーカで……。読みやすい文章で綴られるのは、洋画を彷彿とさせる捜査シーンとアクションシーンです。第一の『サッカー』事件の後は、『ルー・ガルー』事件、『ディープ・ワン』事件と続き……しかも、どんどんスケールが広がっています。事件の途中で、次の事件の発端が描かれる構成も、読者の興味を掴んで離しません。ぜひご一読を!