“お約束”な展開も、記憶を失えば関係ない? 魅惑のアンチミステリー

謎。それは往々にして人々を惹き付け、魅入らせる。

外界から隔絶された地。人魚伝説に、起きた殺人事件。
登場人物はどこか怪しげで、皆が何かを抱えている。
そんな中、この地に降り立った主人公が立ちふさがる謎に挑むっ! ・・・・・・えっ、記憶喪失? それどころじゃない? ああ、そうですか。


記憶探しでそれどころじゃない主人公に降りかかる謎、謎、謎!
魅力的なキャラクターに、ミステリーのお約束をバサバサ斬っていくスタンス。
芯のある文章で書かれたハイテンポで進むストーリーは見ごたえありです。

一風変わったミステリーが読みたいあなたにおすすめする混沌を孕んだ一作。ぜひご一読を。