第6話 侵入者

 地下鉄に乗り換え、難波に到着する。

 少しばかり長い地下街を歩いて地上に出ると、お馴染みの百円均一の店が名前に似合わない大きな店を構えている。

 五階立てなんだぜ、あれ。

 スマートフォンは、今のところ大人しい。

 横断歩道を渡り、想定していた最初の店を目指そうと歩き出すと…

 盛大に腹の虫が鳴き声をあげた。

「お昼時だし、お腹空いたね?ねぇ先にお昼にしよ?」

 多分、気づいてるんだろうけど村上さんは、其処は指摘せずに昼食を先にしようと提案してきた。

 スマートフォンは、なんかバカにするように一度長めに震えた後、小刻みに振動している。

 笑っているようだ、器用な奴だな。

 覚えてやがれ!

「今日は、水道水しか飲んでない…」

 そうメイに文句を言おうとした。

「ゴメン、もしかして朝御飯を食べる前に呼び出しちゃった?」

 そう言って村上さんが謝ってくる。

 俺に謝罪すべき相手は村上さんではない、断じて違うんだ!

 何てこった、村上さんに濡れ衣が掛かってしまったじゃないか!!

「あ、いや何というか休みは朝飯をテキトーにしかしてないんで、気が付いたら水しか飲んでないなと思っただけだ」

 しどろもどろになり、言い訳しているつもりが正直に話してしまっている。

「ちょっと、朝ご飯はちゃんと食べないと駄目だよ。昔から言ってるじゃない」

 怒られてしまった。

 おのれ、自称知的生命体!

「スマン…」

 もはや、許しを顧う以外にない。

 明日からキチンと朝食を取らねばならない。

「じゃあ、朝食を兼ねてお昼にしましょう」

 俺の顔の前でピンっと人差し指を立てて村上さんが提案と決定を下す。

 ちょっと茶目っ気を出すと、やる仕草だ。

 ご機嫌は良いらしい。

「それでね?実は、こっち来たら行きたいお店があるの…」

 そして、少し恥ずかしげに更に提案をする。

 これがギャップ萌えか、俺はコレだけで三日間飲まず食わずで戦えるであろう。

「えっと…ドコ?」

 しかし全く、気の利いたことも言えない。

「グランカフェっていう店なんだけど」

 あ、あそこか。

 パンケーキの専門店で階下には、女性専用男子禁制のカフェがある。

 我々独身男性にとっては結界が貼って有るかの如く、もっとも入店難易度が高い店だ。

 無論俺も行ったことがない。

 パンケーキが美味しいらしいことは聞いているんだが、その裏にある音速カレーにしか行ったことがない。

 早い旨い安い、最高じゃないか音速カレー!

 いや、音速カレーのことは忘れよう。

「グランカフェか…場所は知ってるけど行ったこと無いんだよ」

 情けないが正直に言うべきだ。

「まあ、男の人じゃ行きにくいよね?えっと他の店にしましょうか?」

 いや、村上さんが折角行きたいと言うんだ、ここで行かねば、いつ行くんだ俺!!

「あ、大丈夫。流石に一人とか男だけだと無理があるけど」

 多分、カップル客がいるから悪目立ちはしないだろう。

「そっか、私となら行けるんだ…」

 ぼそっと村上さんが何かをつぶやいた。

「ん?何か言った?」

 残念ながら聞き取れなかったので聞き直そうとする。

「ううん、なんでもないよ。それより早く行こう!」

 村上さんに物理的に背中を押されつつ歩を進めることにした。



 結論から言うと、グランカフェには男も普通に入店していた。

 もしかして、苦手意識あったの俺だけ?

 ついでに、外国人も多いと言うか男は外国人の方が多い。

 確かにオシャレなカフェなのだろうが、海外だと普通なのかも知れない。

 和風の茶屋がニューヨークにあったとしても、日本人が苦手意識なんて持たないのと同じだろうか。

 村上さんは特性パンケーキとカフェラテを俺は取り敢えず腹に溜まりそうなランチプレートとコーヒーを注文する。

「村上さん、それで足りるの?」

 正直、もう少し食べる印象があるんだが…

 ぶっちゃけると、ここのランチプレートじゃ足りないな。

「三鳥君みたいに、飲まず食わずじゃないから大丈夫だよ」

 水は飲んだぞ。

「以後、気をつけます」

 とは言え、彼女の言っていることは正しいので何も言えない。

「…よろしい」

 なんか、溜息をつかれた気がしたが、どう言うことだろう?

 そう、思っていると店員さんがやってきて、料理を配膳していく。

「わあ、ふわふわだ!」

 村上さんが目を輝かせて目の前の物体に注目する。

 確かに分厚いホットケーキみたいな奴だ。

 その上にアイスクリームが乗り、更にその上からシロップをタップリ振りかける。

 男(俺だけかもしれないが)としては、オヤツか良くて朝飯だろう。

 しかし、食べる人が女性…いや、村上さんだと話が変わってくる。

 甘いモノを美味しそうに食べる姿は映えるよなぁ、やっぱり女性が食すべきモノだよ。

 そうやって、村上さんの様子を眺めているとスマートフォンが震えている。

 見せろって事らしい。

 スマンな、今はそれどころではない。

 この、尊い事象を脳内に保存する事にすべてのリソースを使用している。

 そうやって村上さんの様子を見ていると、何かに気が付いたように顔を上げて。

「三鳥君もちょっと食べる?」

 なんだと?コレはアレか?『はい、あーん』って奴か!?アーンなのか?

 アタマの中で色々と妄想がぐるぐる回っていると、切り分けたパンケーキを俺の皿に置いていった。

 デスヨネー…

「ありがとう、じゃあコッチも肉しか無いけど」

 そう言って分厚いベーコンを村上さんの皿に乗せる。

「肉って…あ、ありがとう」

 いや、パンケーキのお返しがベーコンというのもアレだと思ったがコッチで等価になりそうなモノがそれしかなかった。


「それで何処行こうか?」

 一通り食事が終わって店を出ると午後からの計画を話し合う。

「そうだな、丁度近くにパソコンの専門店があるからそこから回ろうか」

 今では何処でもそうだが、パソコン用の部品や自社ブランドのパソコン及び、何故か家電製品を扱っている。

 ヘンな話だが、日本の家電メーカーが大規模な整理統合をした時期に技術者が大量に流出した。

 この際、独立して小規模なメーカーを立ち上げた技術者がいた。

 彼らは、大企業それも傾きかけて『確実に儲かる保証がある』事業しか手がけようとしない会社では創れなかったモノを作り始めた。

 無論、技術者が作れるから創ったと言うモノだけに画期的ではあるけど大きすぎたり、値段が高すぎたり、性能が特化してブッ飛びすぎて性能を生かす使い道がないようなものが、キワモノ好きな店主のコネで展示販売されていたりする。

 ココから歩いて数分の場所にそう言った店が何店もある。

「冷蔵庫機能付電子レンジ?」

 村上さんが目ざとくよく判らないモノを見つける。

「弁当作って置いとけば指定時間に温かくなるやつだな」

 一人暮らしに最適とか書いてあるが、複数人で使えないから、会社に置いとけないし。

 自炊するなら要らないし、自炊しないならコンビニ弁当で良いし。

「店舗ディスプレイ用ホログラム?」

 円型の台座のようなモノの上で、人気Vtuberの立体モデルが踊っている。

 恐らく、Vtuberやボカロのライブで使われてるモノの劣化版だろう。

「正直、欲しいけど白黒で500万円は手が出ないな」

 レーザーで空気をプラズマ化する事で空中に映像を作っている。

 最新技術ではある。

 本来億単位する機材だ、ある意味格安だが。

 流石に手が出ない。

「VR グラス、AR両用型?」

 通常の液晶と有機 EL の2層構造だと?

 入光量を調節し AR グラス時には透明となり、 VR ヘッドマウントディスプレイとして使う際には外側の液晶が不透明化し外部からの光を遮断する。

 各種センサー搭載、PC一体型、スマートフォン・PCにも接続可能。

 お値段30万円。

 高いが手が出ない額ではない。

 これは買いかもしれない、ちょっと真剣に検討してみたいが今は別の目的がある。

 次の機会にしよう 。

 エスカレーターを登り上の階へと進む。

 そこにはショップブランドのノートパソコンがいくつも展示されていた。

 先ほど検討していたコンピューターのスペックに応じたマシンを探す。

「これなんかどうだ?」

 ショップブランドだけあって結構無骨な外見だが価格の割にマシンスペックは高い。

 黒いボディに赤い傷跡のようなマークが映える。

 中々かっこいいんじゃないだろうか?

「うーん、もう少し明るい色の方がいいかなぁ」

 む?お気に召さないようだ。

 コストパフォーマンスとしては十分に合格だと思うんだがなぁ。

 やはり女性の感覚だと、いまひとつのようだ。

 仕方ない次の店に行くか。

「じゃあ別のとこも見て回ろうか?」

「できれば丸っこくて明るい色の方がいいな、と思うんだけど…その辺りよろしくお願いします」

 丸くて明るいか、そうすると結局メーカー製のものになるな。

 台湾の エイワス製か アメリカのGP製やGELL製になるかな?

 そうするとパソコンの専門店でも量販店に近い店になるな。

「じゃあ、そういうのがありそうな店に行こうか?」

 そう言って歩き出す。


「えーっとここは?」

 堺筋をしばらく歩き一ブロック奥に入ったところに、その量販店の一番館と呼ばれる店があった。

「まあここがオススメってわけじゃないが、もしかすると出物があるかもしれない」

「でもブライダルフェアとか書いているけど?」

 まあ、実際この店だけが日本橋で一番普通の電気店ではある。

 まともな洗濯機とか冷蔵庫があるのはここだけじゃないか?

「まあ、ココの最上階にアウトレットがあるんだよ」

「と言うと?」

 エスカレーターに乗り最上階を目指す。

「ココの系列店の広告で、春モデルが売り出されてただろ?だったら、旧モデルの在庫を処分する目的で安く売ってる可能性が高い」

 後ろにいる村上さんにそう答える。

「おおー」

 とパチパチと小さく手を叩き、賞賛してくれた。

 冷蔵庫やエアコン売り場、オーディオ売り場などを通り過ぎ、エスカレーターが最上階に到達する。

 それと同時にスマートフォンが数回短く振動した。

 放置されたのが不服なんだろうか?

「ここが最上階みたいなんだけど?」

 五階に到達すると、コンピューター関連機器が

 並んでいる売り場に出た。

 しかし、目的地はココではない。

「いや、この上にあるんだ」

「この上?」

 俺が指差し、村上さんが見上げる先に階段がある。

 いまどき、客に階段登らせると言うのだ。

 この時点で素人さんは、お断りって雰囲気がバリバリ出てる。

 モノの良し悪しわかんねぇ奴は帰えんな。

 と、筋骨隆々のスキンヘッドの店員が出て来そうだ。

 いや、実際は普通の店員さんがいるだけだが。


 階段を上がるとそこには、大量のテレビが展示され、テレビに比べるとさほど多くはないが、パソコン、タブレット、スマートフォンにVR機器が並んでいた。

 このフロアは、量販店のグループで残った在庫を処分するために作ったものだ。

 新モデルが出たため、在庫の少なくなった旧モデルを一機に処分する等の理由でネットに出ない価格で安売りしている。

 または、売れそうにない不良在庫を廃棄処分する前に少しでも、資金を回収するためだ。

「テレビがいっぱいあるね。全部日本製?」

「まぁ、そうだな。単独で音声入力出来る奴がほとんどだ」

 更に言うと、グーグーには対応していない。

 つまり、数年前の在庫品だ。

「あ、アイちゃん出てる!」

 その日本製TVに3DCGで造形された女の子が明らかに胡散臭い商品をお勧めしていた。

 二酸化炭素水?

 生命に必要な炭素と酸素と水ついでに水素?

 定価120円500ml?

 なにも言うまい。

「地上波放送でも、ナズナアイって番組持ってるんだな?」

 Vtuberのナズナアイver2.0.1自称Aiを名乗るアイドルだ。

 数年前にバージョンが上がり声が変わった。

 要は中の人が代わったんだろう。

 Vtuberを含むバーチャルアイドルは、絶大な人気を誇っている。

「日本製のテレビってコメント拾えないんだ?」

「地上波放送の受信が専門だからな」

「音声入力出来るのに?」

「だからここに置かれてるんだろうな」

 この時代のアニメやドラマだけでなく、バラエティ番組からニュース番組でさえネットでの動画配信がメインとなっていた。

 好きな時に何処でも見られるというネット配信の強みは、以前から存在した。

 元々、音声入力や慣れた操作で配信される映像を視聴出来るところが従来のテレビのアドバンテージであったが、AIスピーカーと対応したテレビに視聴者の呟きやコメントを音声で拾い、文字として放送に流す機能が付加されるとと状況が一変する。

 画面の出演者が自分の声に応えてくれる時があるのだ。

 無論、この機能自体は使い古された機能なのだが年配者でも音声入力で簡単に使えるようになると話が違って来る。

 従来のテレビやテレビ放送のユーザーから見れば画期的に映ったのだろう。

 一挙にAIスピーカーと対応テレビの普及が進んだのだ。

「近所のおじいちゃん達も、テレビで自分の声に答えて貰ったとか盛り上がってたんだよね…それが出来ないんじゃ売れないよね」

 そう言うことだ。

 今まで出来なかった事が苦労無く明確に出来るようになると言うのは、あまりに大きい。

 そしてこの手の家電は、それだけのインパクトが無い限り更新までの期間が長い。

 今頃、AIスピーカー対応を謳っても低価格路線に切り替えても売れる物ではない。

 既にあるんだから。


「あっコレ、広告のパソコンに似てる?」

 ここに来る際に見たノートパソコンの旧モデルしかも上位の製品だ。

 ライムグリーンとピンク色のものが残っている。

 ピンクの方が圧倒的に多いな。

 男性相手には売れないだろうからな。

 他の色のものは女性相手でもそれなりに売れるだろうから必然的にこういう色のものは残りやすいんだと 思う。

「私、これがいい!」

 そういって村上さんは、迷うことなくピンクのノートパソコンを選ぶ。

 フォルムもどちらかと言うと丸っこい。

 台湾のメーカーの物だ。

 悪い品物ではないと思うがピンクか…男性では殆ど有り得ない選択だしビジネス用途でも結構厳しい。

 村上さんなら似合うし問題ないだろう。

 しかし、昔からピンクが好きなんだよな。

「いいんじゃないか?」

「やった!」

 喜んでくれて何よりだ。

 予算的には当初の物よりも1割程度安くなった。


「後は、VRヘッドセットか…あんまり安くなってないな」

 確かにARグラスに比べると需要自体は大きくないものの、常に一定の需要が見込まれる物である。

 それだけにさほど値崩れしない。

 VRヘッドセットにVOEシステム込みで6万円ほど。

 VOE(Virtual Organ Extensions system)と言うのは、チョーカーとベルトから構成されるシステムで。

 脳に手足以外の器官が存在すると誤認させる事で本来無いはずの尻尾とか羽とかジェットエンジンを体の一部としてVR空間上で自由に操れるようになると言う代物だ。

 2010年代には、研究室で試作品が出来ていたと言うから、そこまで最新機器と言うわけではないそうだが。

 もっとも、慣れないと上手く行かないのだが…

 有るのと無いのとでは、ゲームでの戦績がまるっきり違う。

 どうせ買うならコレも一緒に買うべきだろう。


「それじゃ、パソコン込みで21万か」

 そういって店員を呼ぼうとすると。

「あ、待って。私がやるから…すいませーん」

 村上さんが手を上げて店員を呼ぶ。

 あ、うん。

 男だと細かい事は、気にしないと言うか買った後の事考えながら買うと言うか…

「このパソコンのピンクの色の物とVRのセットを頂けますか?」

 そう言われて店員はパソコンの箱とVRセットの箱を取りに行き、カウンターに載せる。

 品物の外装に損傷が無いことを確認する。

 その上で、客に型式やOSの内容などを確認して、バーコードを読み取ろうと端末を取り出したところで村上さんは、言った。

「あわせて23万1千円(税込)ですけど、これってお幾らになります?」

 にこやかな笑顔を店員に振りまく。

 と同時にスマートフォンが振動した、コケたかメイよ?

 俺だったらアウトレットだし、その額をとっと払って仕舞いなんだが、経済観念のしっかりした(ケチではない)村上さんは違うのだ。

 まあ、うん。

 少し、長くなるかもしれないな。

 そう思って村上さんと店員の攻防を眺めることにすると、スマートフォンが振動し始めた。


 スマートフォンが振動している。

 バッテリーが切れると言っても治まる気配が無い。

 めちゃくちゃに振動している。

 一体なんだ?

「ごめんね、遅くなっちゃった」

 店員との攻防を終え村上さんが荷物を抱えてやってくる。

 その背景には、先ほど見ていたテレビが未だにナズナアイの番組を流していた。

 そしてスマートフォンの振動は、更に激しくなっている。

 今は、それどころじゃないんだ後にしてくれ!

「やったか?」

 親指を立てて、村上さんに面白半分に戦果の確認を要求したと同時に周りがざわついた。

 今、映像を流していたTVが一斉にブルースクリーンになったのだ。

 そこには・・・


『Emergency! warning! warning!  by MEI』


 と書かれている。

 緊急?警告?アイツ何をしてやがる!?

 次の瞬間。

 メイの顔がドアップに映し出され、手に持ったスマートフォンのような物を指差し見ろとゼスチャーしている。

 周りの買い物客に見られることを気にもしていない…いや、そんな余裕が無いのか?

 物凄い剣幕だ、明らかにタダ事ではない。

「え?なに?」

 周りの様子の変化に村上さんが気が付き後ろを見た瞬間、元のナズナアイの番組が映し出された。

 状況は、良く解らない。

 しかしメイの言うとおりスマートフォンを取り出して画面を見る。

 そこには…


 閉まっている筈の俺の家の玄関を開けて、家に入って来ようとしている男の姿が映されていた。


 だが問題はソレだけじゃない。

 俺も家族も、室内から玄関を俯瞰できる場所に


  !!



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