第26話:多数決
どうやら私は、他の人と考え方が少し違うということに、小学生頃に気づきました。
1番違うと思うのは、多数派に流れない事なんじゃないかなって思います。
私は小学校の高学年頃から、例えどんなに小さな少数意見だったとしても、1度その意見に感情移入して、脳内で体感します。
そして、その体感を踏まえて多数派に翻訳して伝えていました。
多数派と言っても、『発言者・同意者・同調者』に分かれていて、『自分の意見』を持っているのは『発言者・同意者』だけだと思っています。
*発言者:『自分の意見』をしっかり持っていて、発言力もあるので先陣を切って討論に参加する。
*同意者:『自分の意見』は持っているが、発言力が無いので基本的にはリアクション担当で、頷いたり首を横に振ってり野次を飛ばしたりしている。
*同調者:『自分の意見』を持っている訳ではなく、ただ周りから『変』だと思われたくないだけ。
なので、討論する時は『発言者・同意者』を見抜いて、意見を述べるようにしています。
例えば、戦隊ヒーローの番組では、当たり前ですが『主人公目線』でストーリーは進んでいきますよね。
必然的に、主人公側が『A』敵側を『B』としたとき、『Aは善』で『Bは悪』として描かれてしまいます。
少し無理のある例え話かもしれませんが、『Aを多数派』『Bを少数派』として置き換えると、パワーバランス等がしっくりくるんじゃないかと思います。
勿論、“正義”なのは『A』でしょう。
けれど、仮に主人公が『B』の人物だったとしたら…。
もしかしたら、善悪も逆転していたのかもしれません。
もしくは、『Aは善』のままかもしれないけど、『B側』の事情を知る事で同情したり、和解策を考えようとするかもしれません。
『そもそも、意見交換をしている時点で多数決ではない』という意見が聴こえてきそうですね。
ですが、ちょっと思い出してみて欲しいんです。
学級会とか、会社の会議とかで話し合いをする時、多数決じゃ無いはずなのに、気がついたら『多数派』に分かれている時ってありませんか?
そして、いつのまにか『少数派』の意見は無視されて話し合いが進んでいきますよね。
私は小学生の頃から、そういう流れが好きでは無かったんです。
なので、『B側』の意見を『A側』に伝わりやすい様に通訳していました。
例えばですが、
「〇〇というサッカー選手は、野球選手でいう△△選手みたいな感じ」
みたいに、解説しながら『B側』の意見を伝えてあげます。
ただ、ここで注意しなければならないのが、“伝える相手”を選ぶ事です。
極力、『発言者』を対象に伝える様にします。
少なくとも、『同調者』には伝えない方が良いでしょう。
なぜかというと、『同調者』は基本的には『発言者の金魚のフン』状態なので、野次かテンプレしか言えません。
こちら側が確信を突こうとして質問しても、逆ギレされたり誤魔化されたりします。
『発言者』の意見が第一で、話し合いをしようという姿勢は殆ど無いでしょう。
議会やデモ隊の映像にも見受けられます。
…では、『同調者』に理解してもらうにはどうすればいいのか。
『発言者』がちゃんと機能していれば、『同意者・同調者』にも噛み砕いて説明してくれるでしょう。
逆に上手く機能していないと、いつまでたっても『同調者』は野次を飛ばす事しか出来ないので、何も解決せず平行線のままになってしまうでしょう。
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