第27話:本当に描きたかった物語

 近年、原作の有無に関わらず、多くの作品が映像化されていますね。

 特に、アニメ化作品は年々増えているように感じます。


 ただ、アニメを観ててふと、『…なんで?』と思うシーンも有ります。

 最近特に多いのが、『不自然な女性ユーザー向け表現』だと思います。

 実際に、どの作品かは伏せますが、『壁ドン』が流行った頃は、いろんな作品に描かれていましたね。

 バトル系の作品でも、男性同士のお姫様抱っこのシーンが描かれていたりしました。

 あくまで、私の推測ですがグッズ等の購買率の高い女性ユーザーが喜びそうな演出を増やす事で、視聴率を増やすのが目的なのかな…と思います。

 私も、腐女子の端くれですが、男性同士の恋愛について描かれている作品以外で、そういうシーンを観ると、『なんで?』と思うのと同時に、『“彼等”は、本当はどう動きたかったのかな』と思います。

 例えば、アクションシーンで上空から降りてくる男性を、地上でもう1人の男性が受け止める場合、お姫様抱っこの様な形になるのは仕方がない事だとは思います。

 しかし、受け止められた側が照れた表情をしたりする表現を多く見ますが、激しい試合の合間にそんな風になるのかしら?

 原作者さんや、アニメの監督さんが描きたかった“彼等”は、本当に“そう”だったのかな。

 最近流行の『壁ドン』を取り入れてみたり、女性ファン獲得の為に俗に言う『BL的展開』を仕方なく描いてはいないかな…。

 確かに、“そういう表現”をした方が注目されるでしょうし、“ビジネス”として考えるなら、積極的に取り入れたい気持ちはわかります。

 …でも、最近の作品は『狙いすぎかな』と思います。


 表現方法という意味では、もう一つ苦手なものがあります。

 それは、『ラノベ系作品の表紙の女性』です。

 私が女性だから思うのかもしれませんが、『なぜ、みんなして頬が火照っているのかな?風邪かな?』

『その、はだけている胸元のピンク色は何?チークこぼしたの?』

 って思ってしまうのです。

 可愛いんですよ。

 可愛いんですけど、ギャルゲやエロゲの様な『女性を恋愛対象として描く』のが目的では無い作品まで、まるで恋愛シュミレーションゲームのパッケージみたいなイラストが多い気がします。

 でも、そういう小説も内容は冒険する内容だったりしますよね。

 悪の組織とかと戦ったりとか、結構バトルも激しかったりするイメージがあります。

 …まぁ、結果的にハーレム系作品になりがちですが。

 決して、ハーレム系作品が嫌いなわけではないのですが、何でもかんでも『萌え系イラスト』にすれば売れるっていう事では無いと思うんですよね。


 私が男性だったら、喜んで購入していたのかもしれないですけどね。

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