第22話:ネタバレと商品

 今回、『HUGっと!プリキュア』というアニメ作品と、その関連商品について書きますが、他の作品でも似たような事例があるかもしれません。



 数ヶ月前だったと思うのですが、YouTubeにとある動画が投稿されて問題になりました。

 それは、『HUGっと!プリキュア』の追加キャラクター情報のネタバレでした。

 1人が投稿し、その動画を素材としてあっという間に複数人のアカウントで同じ内容のネタバレ動画が投稿されました。

 …最初にネタバレ情報を投稿した人は、何故そんな事を知っていたのか。

 それは、アニメの関連商品として発売された、変身アイテムの玩具に保存されていた情報を、表示させる事に成功したからです。


 その玩具は、液晶画面がついていて、タッチペンを使用してスマホの様に操作する事も可能でした。

 追加キャラクターのイラスト等は、その画面を撮影したものでした。


 本来の遊び方。

 この玩具で遊ぶ時は、液晶画面のついた本体プリハートと、順次発売される認識ピン付きの《ミライクリスタル》を使用します。

 この玩具は、《プリハート》に《ミライクリスタル》をはめ込む事で、《プリハート》にあらかじめ保存されているデータを見たり、対応のゲームで遊べたり、音声が聞けたりします。

《ミライクリスタル》は複数展開され、それぞれ異なる認識ピンを使用しているので、表示されるキャラクター等も違って来ます。


 今回、ネタバレされてしまったキャラクターは2人いました。

 現在では、アニメにも登場しプリキュアへの変身も行なっています。

 しかし、動画が投稿された当初はまだ、2人のうち1人しか登場していませんでした。

 つまり、もう1人は変身の有無にかかわらず、アニメに登場すらしていなかったのです。


 今回の要因の1つは、認識ピンにあると私は思います。

 昔流行った、『オシャレ魔女ラブアンドベリー』や、『ムシキング』等のアーケードゲームに使用するカードには、バーコードの様な線がカードに印刷されていて、それを筐体に読み込ませて認識させていました。

 しかし、この認識ピンは《プリハート》側の凹に、《ミライクリスタル》側の凸をはめ込む事で認識する構造でした。

 動画投稿者は、爪楊枝等を使用して今後発売される《ミライクリスタル》を使用する事で初めて知る事ができる情報を、知る事ができたのです。


 YouTubeのサムネイルには、追加キャラクターの画像を使用していたので、ネタバレを見たくない人も視界に入ってしまう状況となってしまいました。


 そして、先日無事に2人がプリキュアに変身する回が放送されました。

 しかし、変身後の姿も既に知っている状況でのワクワク感は、かなり削減されてしまいましたね。


 個人的には、動画投稿者の技術や努力は凄いと思います。

 自分で認識ピンを解読…?したのですから。

 個人で楽しむ分には良いと思いますが、やはり動画を投稿したのはいただけませんね。

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