第21話:盗撮とプライバシー

「『写真撮ってもいいですか?』って、声掛けてくれればいつでも撮るんですけど、盗撮は本当にやめて欲しい」


 よく、芸能人やYouTuberの方が呼びかけ(?)してますよね。

 実際、週刊誌等に使われているのも盗撮写真ですし、一般人の私でも盗撮されるのは嫌です。

 やましい事はしていませんが、やっぱり嫌です。


 ですが、昨今ではそんな事言ってられない状況になっています。

 SNSの普及と共に、加速する画像や動画の投稿。

 数年前なら、出先の駅名看板や外食した料理の写真ぐらいでした。

『今日は名古屋に来ていまーす!』

 …みたいなね。

 ですが、最近では自撮り棒を使用して歩きながら動画を撮影していたりする方を、国内外問わず見かけます。

 特に都心部では本当に多く、渋谷のスクランブル交差点や秋葉原の人混みを撮影している方が増えている様な気がします。


 例えば、原宿等で個性的なファッションの方がいたとして、勿論撮影許可は必要ですが、その方個人を撮影する分にはまだ理解ができます。

『とてもクールな女性と出会ったんだ!』

 …みたいな?

 勿論、芸能人等の撮影もね。

 ですが、なんて事はない一般人の人混みを撮影して何の意味があるのでしょうか。

 …まぁ、《都会の人混み》という観光スポットなのかもしれませんけどね。

 最近では、パチンコ屋さんに立ち寄る外国人観光客を見かけます。

 目的は遊戯ではなく、パチンコやスロットで遊戯する日本人なんですよね。

『これが噂のパチン●スか』

 …とか思いながら見ているのかもしれませんね。


 通り魔殺人事件等が発生する度に、メディアでは『街中に監視カメラを設置した方が良いのではないか』なんて議論が起こりますね。

 そして、『しかし、そんな事をしたらプライバシーが…』みたいなやりとりは、もはやテンプレートと化している気がします。

 …ですが、よく考えてみると昨今の街中では、どこかしこで無許可に撮影が行われている無法地帯ですから、監視カメラを設置されているも同然な気がします。

 どうせ、無許可に撮影されてネットに投稿されてしまうのですから。

 なら、ちゃんと管理者が存在する監視カメラを設置した方がいいのではないか…。

 寧ろ、この件に関して《プライバシー》について悩む必要はないんじゃないか?


 そんな事を思ってしまう今日この頃です。

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