第19話:子供と大人の価値観
子供にとって、どんなに大切な宝物や遊び道具でも、大人からすればただの虫やゴミにしか感じられず、子供が
「ねぇ、見てすごいでしょ!」
なんて嬉しそうに言ってくれても、
「わー、ホントだ凄いね」
なんて言いつつも、
『こんなのの何が凄いのかしら?』
という本心が隠しきれず、子供にも伝わってしまう…なんて事ありませんか?
凄く嫌な言い方になりますが、子供の趣味ってお金掛かりますよね。
ゲームやカードゲーム、昆虫採集etc.....
でも、お金になるのも、子供の趣味なんですよね。
例えば、貴重な昆虫を採取すれば、コレクター等に高額で売る事もできるでしょう。
例えば、遊ばなくなったゲーム機がまだ使える状態なら、廃盤になるのを待ってプレミア価格が付くのを待ってから売る事もできるでしょう。
例えば、カードゲームに飽きてしまったら、物によっては高額な値段で売れる事もできるでしょう。
あくまで一例で、私自身生き物を売買することには抵抗があるので、採取した昆虫等の売買はお勧めしません。
また、私は所謂
そして、高確率で見られるのが“カードの価値”に驚く親御さんです。
買取にきた保護者の方は、きっとお子さんに
「カードをお店に売りに行きたいから、ついてきてほしい」
とお願いされたのでしょう。
お店によっては、保護者が一緒に居た方が手続きが円滑に進みますからね。
きっと、親御さんは『小遣いの足しになれば良いか』…と、1枚10円で光っていれば100円くらいの感覚で来店していると思います。
そして、査定結果を聞いて驚く親の表情を見て嬉しそうなお子さんを見ていると、なんだかほっこりします。
きっと、1枚500円とか1000円以上のカードが混じっていたのでしょう。
『ね?ただの紙切れじゃないんだよ』
って言いたそうな子供の表情を見ると、なんだか嬉しいです。
一方で、カードを買いに来店した親御さんは、大変です。
買取の場合は、お金が手元に入ってくるからいいのですが…。
以前見かけたのは、ショーケースに展示されている、1枚約1500円のカードを店員さんに出してもらう親子でした。
お子さんは多分小学生だったので、尚更高価なカードですよね。
どうやら、購入しようとしていたカードには、いくつか値段の異なるカードがあったようで、店員さんが確認していました。
普段カードに触れる機会がない親御さんが、店員さんに
「このカードは、なんで値段が違うんですか?」
と質問していました。
「同じカードでも、発売されたパックの種類や、傷の有無で値段を変える場合があるます」
と、丁寧に説明していました。
どうやら、少年が購入しようとしていたカードには、“傷あり”と“傷なし”があったみたいですね。
「因みに、どのくらいの傷なんですか?」
「この、背面に擦り傷みたいなのが有るのがわかりますか?」
と、店員さんがカードを取り出して見せていました。
「こんな微かな傷でも、こんなに値段が変わるんですね」
と、とても驚いていました。
結局この親子がどちらを購入したのかはわかりませんが、きっとこれからは親御さんも大事にカードを扱ってくれるでしょう。
私も、小学校低学年の頃に遊んでいたカードを、親には“紙切れ”としか認識してもらえず、燃えるゴミ行きになってしまった事があります。
当時は、カードショップの存在が、あまり認知されていなかったので仕方がないのですが、売りに行けば2000円くらいにはなっていただろうし、保管して現在売ればもう少し値段が上がっていたかもしれないです。
ゲームソフト等と違って、カードゲームは『遊ばなくなったら、ただの紙切れなんだからお金かけたくない』と思われてしまうでしょう。
こういう価値観の違いが
気持ちは分からなくもないですが、子供にとってはどんなカードでも、それぞれ“価値”があるものです。
「一緒に遊んであげなよ」
なんて、理想的ですが言うつもりはありません。
ただ、子供に直接的でも間接的にでも、“ゴミ”の様に扱うのだけはやめてほしいですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます