第15話:14才の将来の夢
これからお話しする内容は、一部の読者の方の気分を害してしまう可能性が有ります。
もしも貴方が、『《生死》に対しての自論を見聞きするのは無理』という方でしたら、読むのをお勧めはいたしません。
何故、『14才の将来の夢』という表題で冒頭にそんな注意書きをしたかというと、私が書いた将来の夢があまり《普通》ではないからです。
私が中学二年生の時に、担任の先生から一枚の用紙が配られました。
『将来の自分について』…みたいなタイトルのアンケート用紙でした。
私は、その用紙に少し考えた後で、『人殺し』と書いて提出しました。
理由については後程書きますが、提出した日の帰りに『担任に呼び出されるか、カウンセラー室に連れてかれるかなぁ』なんて想像したりしました。
…しかし、何日経っても呼び出される気配が有りません。
決して、担任をからかっていた訳ではないのですが、成り行きが気になっていて、楽しみにしていたのも事実なので、あまりにも無反応だったので少しショックでした。
でも、日頃の私の素行が《普通》じゃなかったので、『また桜木の奴が変な事書いてるよ』位にしか思ってくれなかったのかもしれません。
そりゃ、本気で『将来誰か殺すかんな!』なんて意気込んでいた訳じゃないですよ。
…だけど、私は正直驚きました。
だって、義務教育機関は《普通じゃない生徒》を《普通の生徒》に矯正する場所だと思っていたので、こんなあからさまな《普通じゃない行動》をした私に対して何もしてこないなんて、正直予想外でした。
でも、それと同時に『なんだ…教師ってこんなもんなのか。私のことなんてどうだって良いのね』とも思いました。
この一件以降、かなり自由に中学校生活を過ごさせていただきましたよ。
勿論、喫煙・飲酒・性行などには手を出していませんが、第14話でも書いた通り遅刻等を存分に行なっていました。
この、約10年後に母から当時の話を聞いたのですが、実は母が学校に呼び出されていたらしいです。
学校側も、一応行動していたという事ですね。
…ん?でも、おかしくないですか?
私はこの件に関して、当時何も親とは話していませんよ?
…え?そんなことってありますか?
親から見放されていた、と受け取ることもできますが、昔のことなので時効って事にしておきましょう。
では、私が何故こんな『将来人殺しになりたい』と書いたかを説明したいと思います。
『何言ってんだコイツ』と思うかもしれませんが…。
私が書いた《人殺し》というのは、自分自身のことなんです。
日本語訳すると、『誰かに殺されることなく、病気に侵される事もなく、寿命もしくは自分の手で最期を迎えたい』となります。
簡潔に言うなら、『自分の命は自分で断ちたい』でしょうかね。
別に、何かのSOSという訳でもなかったので、私に対してアクションがなくても構いませんが、教育方針としてはそんなんで良かったのかな?
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