第10話:左を向く人間もいれば、右を向く人間もいる

 私は、つくづく生きていくのに不必要な知識は自ら得ようとしてこなかったんだなぁ…。


 初めて《右翼》《左翼》という単語を知ったのは、沖縄で行われたデモのニュースのコメント欄です。

 ですが、単語の意味までは分からなかったので、「なにかの隠語かな?」くらいにしか思っていませんでした。(国名こくめい的な意味の)

 そのニュースをきっかけに、いろんなニュースや動画サイトのコメント欄等で、更に見かける様になりました。

 正直、今でも正しい意味は理解していません。

 でも、私は政治家でも活動家でも無いし、《右翼》も《左翼》もではなくとして使用されている様なので、このまま知らなくても大丈夫だと思いました。

《黒人》や《白人》という単語は、差別目的から識別目的に変化しつつ有るからこそ、使っても大丈夫なんだと思います。


 何故そんな風に思えるかというと。

 今まで、そんな単語を知らなくても、仕事も生活もできていたからです。

 仮に《右翼》《左翼》という単語が、《仏教》と《キリスト教》の様に区別をする為の単語なら、私も知っておく必要があるでしょう。

 一部では、宗教を差別的に扱う人達がいるかもいれません。

 でも、《右翼》《左翼》みたいな過激な差別は受けていないでしょう。

 信仰者が迫害を受ける時は、それなりの理由が両者にあるはずです。

 戦争や貧困など、色々な理由が重なり迫害へと発展するんです。

 その点、《右翼》《左翼》は厄介です。聖書や仏像とかみたいに、目に見える根拠がないんです。

 彼等は、を根拠にしてしまいます。

 だから、例えば私がココで仮に《右翼》派寄りの意見を書いたとします。勿論、私は知識もないので偶然の賜物なのですが、たちまち批判コメントが大量に書き込まれ、身に覚えのない《右翼》という肩書きが、勝手に付け加えられてしまいます。

 自覚している方や、誇りを持っている方は別に良いんです。

 ですが、《過激派》と呼ばれる方達には、どんな時代でも迷惑行為と感じてしまう行動が見受けられます。

 たまにテレビで放送されている、昔の事件につての内容を見ていると、一部の事件は《右翼》や《左翼》の集団によって起こった事件だったりする様です。


 SNS等で政治的な内容の発言をすると、すぐに『お前さては反日だな?』とか、『さっさと国に帰れよ!』なんて暴言が飛び交っています。

 もしかしたら、本当に反日家の方だったのかもしれませんが、こんなご時世ですよ?

 日本という国に不平不満が無い人の方が珍しいのではないかと思います。

 もしも、発言者が反日家では無かったらどうするんでしょうか。『どうせ匿名投稿だし』なんて考えで、人権侵害が横行してしまっているのでしょう。


 私の認識が間違っているのかもしれませんが、きっと《左翼》の方も《右翼》の方も、根本には『ダメになっていく日本を改善したい。改革したい』という思いを持っているのではないでしょうか。

《学生運動》等の活動だって、当時の政権等に不満があったから、同じ思いを持つ同志が立ち上がって活動していたのではないでしょうか。

 デモ活動等は、法律や条令の範囲内であれば、別に自由に活動しても良いと思います。

 私からすれば、選挙活動の騒音と対して変わりません。

 選挙活動が許されるのなら、彼等の活動にも目を瞑るべきなのでしょう。


 ただし、他の方に迷惑をかけてしまう行為はやめて頂きたいです。

 一部の活動家の行為を止めるべく、道路を一時的に封鎖する様子を映した動画等も、SNSで見かけることがあります。

 バリケードの外には、宅配業者のトラックや有名企業のロゴを貼った車等が足止めされているのです。

 きっと、配達途中や営業先に向かう途中だったのかもしれません。

 世間へのアピールが大事なのは理解できますが、物理的な迷惑を掛けるのは間違っている様に感じます。


 現在のネット社会では、簡易な《偏向報道》では視聴者を洗脳することは難しいでしょう。

 テレビ等では、あくまで左右に流されずに、真っ直ぐ前を向いて報道して欲しいものです。

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