◆エンディング◆ 罪状を真白に染めて

GM:エンディングですね。

シシリー:じゃあ、満身創痍の体を引きずって、多分今頃ビルの屋上で一人ぷるぷる震えている(かもしれない)先輩のところに行くよ。

GM:時吉さんこちらの方はどうしておきますか?

シシリー:「自分で手当てをしておきなさい。後で車で帰るわよ」と言い残していきます。

時吉:俺はシシリーが話つけてる間に、中村羊夏の様子を見に行くよ。「お前の方はどうだ?」

GM(羊夏):「おじさん、人のこと心配してる場合じゃないよ……!」大人しく座って休んでいたため、オーダー持ち前の回復力のおかげで外傷はほとんどふさがっています。

時吉:「俺は慣れてっから。いつものことだ」と言ってタバコをくわえるよ。

GM:では、あなたがくわえたタバコの先に、自然と火が点きます。

時吉:「そうか、発火能力か……」

GM:小さな声で、「……お仕事、お疲れさま」と言います。

時吉:「ああ、すまねえな」と言って、タバコを吸っておくよ。そんで上を見上げて、「さあて、あっちはどうなってんのかねえ」とぼそり。

シシリー:じゃあ、こっちのシーンね。「せんぱ~い、いますか~?」

GM(エントゲーゲン):いますよ~。「……余計なことしやがって」

シシリー:「そんなことはどうでもいいので運転手をしてください。見てわかりません?」

GM:「……へいへい。あいつはどうすんだ?」

シシリー:「とりあえず保護でしょう。もちろん私の責任下でね」

GM:「お前、何言って」

シシリー:「私のこの状態を見て言います? もしそうじゃなかったら私、上に報告しますよ?」

GM:「わ、わかった」

シシリー:「ネフィリムの誘導なんかして、街の近くにいちいち巣まで作って、何やってるんですか先輩?」

GM:「わかったっつってんだろ!」

シシリー:「あと、あの子は一般人を保護したというていで近くの交番に送ってもらいますけど、もちろん黙っててくれますよね?」

GM:「…………くそっ」

シシリー:話はついたわね。羊夏には私の個人の名刺を渡して、「困ったことがあったら、今後は私に直接連絡なさい」と言います。

GM(羊夏):「でも、またネフィリムが出るかもしれない……」

シシリー:「ここにはネフィリムの巣があることが判明したから、近いうちに封鎖作戦が敷かれるわ。あなたの住んでる地域には退避命令が出るでしょうから、そのつもりでいなさい。さ、車に乗って。最寄りの交番まで送っていってあげるから」

GM:「私、オーダーなのに、警察に行かなくていいの?」

シシリー:「そうねえ。じゃあ、18歳になったらおいで」

GM:「18歳?」

シシリー:うん。エントゲーゲン新しいコネとかその辺諸々使って、高校卒業までは一般人として生活できるように手配しておくわ。「でもそれまでに問題を起こしたら私が迎えに行くから」

GM:あっはい。

シシリー:羊夏を送り届けたあとは、私はそのまま病院へ搬送されます。人間だから怪我の治りが遅いのよ。

時吉:俺はまた隔離施設へ放り込まれるだろうな。

GM:では締めましょうか。名残りの桜が舞い散る道を、あなた方と1人の少女は、それぞれの日常へと帰っていきます。きっと数年後に再会することになるでしょうけれど、それはまた別のお話。



ガーデンオーダー「白亜の罪状」、以上をもちまして全行程終了となります。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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『ガーデンオーダー』リプレイ「白亜の罪状」 宮前薫 @KAORU_MIYAMAE

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