「少女」は死に場所を求めて、彷徨い歩く。

 吸血鬼の少年と、少女型ロボットの出会いと別れの物語。
 吸血鬼のアラタは、血を吸うことに失敗ばかりしている落ちこぼれ。そんなアラタが見つけた獲物が、少女型ロボットだった。
 少女は老博士によって生み出された人造人間。その開発目的は、その老博士の老後を共に過ごし、最期を看取ること。そして老博士は、少女型ロボットに、ある残酷なプログラムを仕掛けて、「少女」が完成して間もなく亡くなった。
 「少女」は吸血鬼少年に懇願する。私の「血」を飲んで。
 最後に「二人」が交わした言葉はあっけなく、「二人」は永遠に分かたれた。しかし、吸血鬼少年の心には、確かに「少女」がいたのだ。

 果たして、「少女」に仕組まれたプログラムとは?
 「少女」の中に流れていた「血」とは?

 是非、御一読ください。