第4話 2017年01月01日 00:00 UTC+0900
undefinedについて研究が進む気配は全くなかったが、アジア連盟共同研究所は彼女を軟禁し続けた。
なぜなら、undefinedは未来人であるという説が有力であったからである。レプリカの槍では現在、過去方向の真実しか貫く事はできない。故にレプリカの槍ではわからないundefinedは未来方向の何か、様子を察するに未来人だとしか考えられない。
研究員はundefinedが語るだろう未来の話を、待ち望んだ。
その後、月日は流れ2017年1月1日。
2017年01月01日 00:00 UTC+0900は日本時間に直すと2017年01月01日 09:00であるため、まだその時は来ていない。
彼女は厳重な監視、警備の中ただ時が来るのを待っていた。
彼女「ここまで監視されるとちょっと緊張するね。」
undefinedには肉体が無い。故にそこに広がっていた景色は、いい年こいたおじさんたちが一人の少女を監視カメラでまじまじと監視し、室内にも警備員や研究員が配置され、目視でも監視を行なっていた。なかなか異彩な光景だ。。。
undefined「ふ、そうだな。。。でも、今のうちに慣れておこう。これほどの人の前で筋トレをするのは流石に恥ずかしいだろうし☆」
undefinedはいつものようにふざけた返しをする。
彼女「こいつ、もう話した気でいやがる...」
undefinedは彼女を通さなければ観測する事はできない。いくら電極ブッ挿したり、スキャンを試みようと、undefinedは全く観測できなかった。
undefined「じゃあそろそろ始めますか、、、」
彼女「え、まだ9時までちょっと時間あるよ?てっきり意地でも時間が来るまで喋らないつもりだと思ってた」
undefined「私がいいって言ったら、それでいいんだよ!私がこの世界のルールだ!」
彼女「はよ話せ」
undefined「私はこの世界とは別の世界の存在だ」
彼女はundefinedの言ったことを、そのまま復唱し、研究員に伝える。
研究員「まさかの異世界人!その手があったか!なるほど、レプリカの槍は異世界のものもわからないのか、、、」
undefined「私の世界はこの世界とは違い、本物の原子をもとに物質が構成されていた。」
研究員がざわつき始める。真実の槍の語る真実が常に正しかったため、undefinedの存在も妄想ではなく現実の存在だと皆思っていたが、ここに来て電波なことを言い始めたため、undefinedは本当に存在何か疑い始めたのだ。
undefined「かつて俺たちはその世界に存在した幾多のパラレルワールドを1つに束ね、滅ぼした。」
undefined「俺たちという存在がいなかったら、きっと世界はまだ続いただろう。世界でたった一つの存在になった私は妄想したんだ。俺たちがいない世界を。」
undefined「妄想と現実の違いってわかるかい?妄想は個人の脳内で描かれる世界で、現実は複数の人々に共有されている世界だ」
undefined「故に世界でたった一つの存在になった私の妄想は現実になった」
それがこの世界
「彼だけがいない世界」
「私の名前はЕ²┌Г■╟Е▓▄Д╧÷Đ•Â²â”ŒĐ“â– â•ŸĐ•â–“â–„Đ”â•§Ă·
その時、世界がクラッシュした。ここは彼だけがいない世界。彼の名前を含むいかなる情報の存在はエラーとなりバグを引き起こす。
時間が停止する。時計の針は2017年01月01日8時59分60秒を挿していた。
一般的に時刻に60秒は存在しない。60秒になる時には1分とカウントされるべきだからである。ただ一つだけ例外が存在する。それはうるう秒。時刻を調整するために挿入される人為的な時刻。
undefined「ごめんな、手っ取り早くオリジナルの槍にお前を連れて行くには、うるう秒バグを使うしかなくてな。私肉体ないし、きっかり殺すには私の名前言うしかなかったんだ...」
undefined「まあ私の正体は真実の槍の野郎が話してくれるさ。」
「あとは、頼んだぜ。この世界の後始末任せたわ」
真実を貫く槍 @thirty
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