127 - 次元機神センチュリオン 最終話「次元を超えた絆」(Aパート)
瓦礫と火の海に巨体を飲まれ、白銀の
無数の触手を
「最早、ここまでか……」
かつて
「結局、私も君も……自らの宿命に抗うことは出来なかったな……」
自分もこのまま滅びよう。世界の滅びとともに――。
暗黒に染まった天を仰ぎ、レイジが目を閉じかけた、その時。
「ふざけんな!」
聞き覚えのある女の声が、突如、五感を超越して彼の心に響いた。
レイジは目を見開き、息を呑んだ。
「カスガ君……」
「笑わせないでよ。あたしには最後まで諦めるなって説教しといて、アンタはそんなタコにやられただけで諦めるわけ?」
光の中に現れたのは、彼女の姿だけではなかった。
漆黒のマントを
「容易く闇に身を委ねるな、人間。貴様は我輩を光の道へ立ち返らせてくれただろう!」
「諦めては駄目です、レイジ
「拙者も
それは、彼が九つの世界で共に戦った戦士達の光だった。牙のヘルメットを被った恐竜人類の少年が。スーツを着崩した悪漢刑事が。白衣姿の若き天才医師が。ピンク色のステージ衣装を纏ったアイドルの少女が。オレンジの宇宙服に身を包んだ青年科学者が。光の中に立ち並び、レイジに頷きかけてくる。
レイジの手元がかっと熱く光った。力を失い灰色に染まっていた筈の九枚のカードが、今、再び虹色に光り輝いていた。
「そうだ……私はもう一人ではなかった。たとえ闇に飲まれようとも……私には、次元を超えて紡いだ絆があったのだ!」
九人の戦士達が光の中から彼を取り囲み、手を差し伸べてくる。
「おおおっ!!」
レイジは叫び、
【
邪神の闇をかき消すのは、闇より
【
その巨体は銀色の光に包まれ、天空を駆ける科学の翼へと変わる。戦闘機形態に
【
醜悪な唸り声を上げ、邪神が触手を
「ザタン。カスガ君。
邪神の触手が鋼の刀を受け止め、叩き折る。天を覆う巨体が
「勝利を呼び込むのは、最後まで諦めない心だ。そうだろう、
【
【
【
真紅のドリルを振りかざし、
「マスター、今です! 私もろとも!」
紺碧の瞳を見開き、
「君は私のパートナーだ。
レイジは
【
ミクロ化能力でコアに飛び込んだ
「マスター!?」
「共に生きよう。私と」
【
「頑張れっ……!」
「お願い……邪神を倒して」
「勝ってくれ! 正義のロボット!」
【
両脚のロケットから激しく炎を噴射し、
真空の宇宙に飛び出し、
【
センチュリオンは最後の
「行くぞ! センチュリオン!」
虹色の光で星空を染め上げ、白銀の機神が真空を駆ける。熱く燃え上がる想いを拳に乗せ、究極の一撃が炸裂する!
「ファイナル・ディメンション・ブレイカァァァッ!」
虹色に輝くセンチュリオンの拳が、遂に邪神の巨体を打ち貫く。遥かな
NEXT……128 - 君の
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885440692/episodes/1177354054885562918
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