022 - 官能的♂整備

 私は三式人型戦車『迅雷』である。この通り人型戦車として設計されたロボットだ。


 軍事用なのだが、何故かこの通り話す事が出来る。どういう訳か自我を持つようになってしまったのだが、そうなった理由は自分にも分からない。

 

 それよりも私は今、格納庫の中に鎮座されている。


 周りには整備班が集まっており、私の身体をペタペタと触っている。時間からして、そろそろ私の整備が始まる頃だろう。

 実はというと、この瞬間が楽しみなのだ。


「よぉし! まずは部品のチェックだ、急げ!!」

「「はい!!」」


 班長の指示によって、部品チェックがなされる。

 あっ……ん……部品を触れるごとに、整備員の感触が伝わってくる。それがまた恍惚な快感となり、私をたぎらせる。

 そう、私にとって整備というのは、いわばマッサージのような物だ。それでいて気持ちいのだから癖になってしまう。


 ああ……そんな所まで……そんなペタペタ振られたらイっててしまいそうだ……。


「この部品が焼き付いているな。確かこれの新品があったはずだよな?」

「ええ、こちらに」

「よし、それをくれ」


 どうやら不良品が見つかったようであり、交換をさせていく。

 あうん!! 部品が引き抜かれた時、一瞬の気持ちよさが渦巻く。人間で例えるなら、乳首を思いっきりつままれたような気分だ。


 んん!! そして新しい部品が取り付けられた。私のボディが弄られる気分……もうたまんない……。


「よし、オイルを注入しよう」


 うほっ……ついにオイル注入が始まるのか。


 ちょうど私の胸辺りに、太いチューブが接続される。その管の中を、私専用のオイルが駆け巡った。


 ああん!! あん!! あん!! これだ! この瞬間が最高のひと時!!


 まるで誰かに〇〇〇スをされた気分である。私の性別はどちらかと言うと男なのだが、こうして無意識に喘ぎ声が出てしまう。

 そうこうしている内に、全てのオイルが私の中に入っていく。もうイってしまいそう……!




 アッーーーーーーーーーーーー!!




「よし、整備は終わりっと。にしてもこいつ、さっきよりも熱くなったような……?」

「ああ? 気のせいじゃない?」


 こうして私の整備は、最高の絶頂と共に終わるのだった……。


NEXT……023 - ツルギの鞘

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885440692/episodes/1177354054885466098

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