在宅ワーク
社畜エッセイも沢山書いてきたので、そろそろ別のエッセイにでも手を出したいと思っている。何しろこのエッセイは社畜縛りなので、他のことが書きにくい。しかし流石の社畜も日々起きて歯を磨いて乾布摩擦に勤しむ程度の日常は過ごしているので、そういったことも書きたいなと思った次第である。
俺、この仕事が終わったら別のエッセイ書くんだ……。
COVIT-19絡みの病院に仕事で行っていたら、「お前ら、会社来るな」と在宅ワークを命じられた。なお、その業務指示が出るまでの間は会社にいたので、あまり意味はないような気がする。
そもそも私達は現場で仕事をするのが常なので、テレワークにされたところで出来ることなどない。しかし、かといって有休にして外に出てしまったら本末転倒だ。仕方がないので素直に家で仕事をすることにした。
結論。
私に在宅ワークは無理だ。
そもそも私は集中力というものが自分の好きなことにしか働かないのである。それでは仕事にならないから、自分の中で「条件付け」して集中している。要するに「勤務時間中に職場にいる場合は集中する」みたいな感じだ。勤務時間だけど自宅にいる場合にはそれが発揮されない。
真っ白な仕様書を前にして、どうしようかと頭を抱える。窓の外から近くの幼稚園で園児が歌っている声が聞こえる。そういえば通っていた幼稚園には園歌があったな。あれはなんだったか。「いざ進まん永遠に」いや、これは中学の校歌だ。「若い我らの前進は続く」これは高校だ。
思い出せないと何となく気になるもので、こうなると仕様書などは頭の中から完全に消えてしまう。
珈琲でも飲みながらじっくり考えよう、と作業用のデスクから離れた。
数時間後には、埃塗れだったコンロがとても綺麗になっていた。
拝啓、社長様。
こんな私を雇った貴方が悪いのです。反省してください。
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