このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(188文字)
アゲインの前日談とも言える今作は、どのようにして高柱猫という青年が、『人間未満』を生み出し、ネコ社会というディストピアを生み出すに至ったのかの話です。彼の悲痛な叫びが痛いほど伝わってきます。果たして、多くの人を魅了した彼の(いいえここは彼らというべきでしょうか)叫びは痛々しくも攻撃的でそれでいてクレバーなものでした。理不尽に振り回された人がそれに抗い反撃した結果はきっと、アゲインを読めばわかるでしょう。ぜひセットで読んで頂きたいです。