詩人狂凶

嗚呼

虚しい

書く狂気

不完全たる

言葉の機能性

全てを書くこと

破滅的に不可能性

其れを知ってなおも

文字に頼るという矛盾

人は何故に記述するのか

自己を理解して欲しい不純

潔癖故に言葉に言葉を重ねて

遂ぞや記憶すら虚言しだすのだ

落ちぶれゆく文人達は感情を失い

記述すら不明瞭になって廃人と化す

億千の刻をかけて残るは心ではなくて

書くことに意味などないのかもしれない

述べようとした文字群はただの記号と化す

感情の奥底に閉じ込められた思い出達は滲み




        散

        っ

        て

        逝

        く

        の

        だ




記憶零落 記憶から零れて落ちて

述想一花 述べる想いは一つの花

儚曖変心 儚くても曖く変わる心

消味換砕 消えた味が換わり砕け


記憶0落 

述えと花 人鳴虚

した1心 書不言

儚想にす 全破其

くい変ら 文人自潔

消曖換砕 遂落記億

え味さけ 書述感散

るにれて

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自由漢詩 ~ 方陣絶句 ねことバス @nekoneko10

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