004_年代別で好かれるジャンルは決まっている
若者が異世界ものや学園モノに依存して好いているという現状ではあると思うが、では若者だけが特定のジャンルに固執しているかと聞かれたら、そうではないと思う。
例えば50〜60代くらいの年代の人だと、時代劇モノや殺人事件が起きる刑事モノ、弁護士モノなどを中心に好んでみている人が多いと思われる。
テレビドラマや映画を見ると、ピンポイントでそのジャンルをどのテレビ局も制作しているのが分かる。
30代〜40代は仕事盛りなので自分の生活に近いエピソードを好む。
オフィス内恋愛系や、30代前後の恋愛など。
ファンタジー関連も寛容的で、タイムリープなどの非現実要素も混ぜてくるのも少しなら範囲内。
20代の場合、もはやテレビでドラマを見る人はあまりいないだろう。
映画館で邦画の恋愛映画を見るか、漫画原作の実写映画、洋画のアクション映画、アニメなどをむしろ幅広く見ているのではないだろうか?
過去にライトノベルを読んでいる層もいるので、非現実要素への受け入れは結構寛容的。
10代の場合、自分の年齢に親しい人が困難や新しいことにチャレンジしていくエピソード、またはライトノベルのアニメ化などを中心に見ていると思われる。
高齢者と反対の意見で、あまり現実的な物語を好まない。
と、上記に列挙している通り、年代別で好みのジャンルというのは大きく変わってくるというわけだ。
一概に全員がというわけではないが、大体はこのような傾向だろう。
60代が異世界チート作品を見るかと言われたらまず見ないだろうし、10代が刑事ドラマを見るかと言われても見ないだろう。
基本的には新しいジャンルにドンドンと手を出して作品を見ようという人はほどんどいない。
一つを気に入れば、似たジャンルを探し続ける人のほうがほとんどだ。
新しいジャンルを吸収するには大変なエネルギーが必要だし、新しいジャンルを吸収する必要性がなければ開拓するという流れにも発展しない。
つまり、本を出版するにあたって、時代の流れとともにジャンルという大きな枠組みが変動していくので、出版社的には売れるジャンルへとスポットを当てて、需要がある作品をドンドンと出していかなくてはいけないというわけだ。
一度固定されたブームというのは抗えない運命というレベルで折り曲げるのが難しい。
本を出したいという場合には、もはや異世界というジャンルで戦わなくてはいけない前提の戦場と化しているのだ。
異世界に依存しているじゃねえかといいつつも、結局はどの世代も固定されたジャンルに依存しているのだ。
広く見れば、別に珍しくもなんともない状況であり、悪く見れば、異世界が嫌いな人にとっては、これメジャーになっちゃったか……という現状。
少なくとも、これを理解して作品を作り出したほうが、本を出したいという意味ではずる賢く動けるのではと思う。
本を出したいだけというならば。
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