2018年3月14日 2話

「よく聞け弟よ」兄の酒呑童子はいった。「封鬼刀となるとやっかいだ」「相手の力を知らねばならない」「俺は分身をお前に託し、奴と戦ってみる」「おそらく俺は破れるだろう」「だが分身が奴の弱点を教えてくれるはずだ」「それで奴を倒し、俺を封じた封鬼刀を取り戻してくれ」「そうすれば俺も蘇ることができる」茨木童子はうなづいた。


「わかったよ兄さん」「あいつの弱点は……」


鬼姫と雷平太は鬼を探す旅に出た。「昨日の鬼は酒呑童子という有名な鬼だったらしい」

「だが、あまりにもたやすかった。これはおかしいと思わないか?」「恐らく何か手を打ってるはずだ」「弟に茨木童子がいる、次はこいつを狙う」


鬼姫はそういうと、酒呑童子を封じた封鬼刀を握りしめた。封鬼刀とは鬼の血が付いた刀だ。刀は血から鬼の魂を吸って封じる。その封鬼刀を99本作り、さる神社に奉納するとなんでも願いが叶うというのだ。


鬼姫は男になりたいという願いを持っていた。男になって父の鍛冶場を継ぎ、刀を作るのが夢なのだ。だから封鬼刀を作るために小鬼を殺した。それで鬼の大将の怒りを買ったのだ。



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18年3月11日 封鬼刀 一日一作@ととり @oneday-onestory

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